研究課題/領域番号 |
11650329
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
渡辺 英紀 東京都立大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教授 (90087221)
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研究分担者 |
西川 宏之 芝浦工業大学, 工学部, 講師 (40247226)
吉沢 昌純 東京都立工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (40191564)
守屋 正 東京都立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50087227)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 空間電荷 / 超音波励振 / 収束超音波パルス / 超音波アクチュエータ / 電磁放射 / 高周波(RF)信号 / 精密X-Yステージ / 超音波 / ディジタル信号処理 / 画像形成 |
研究概要 |
高電圧絶縁材料の物性研究においては、材料内部に蓄積される空間電荷の挙動の解明が長年にわたる懸案課題となっている。本研究では、空間電荷蓄積領域のプロファイルの画像化を最終目標として、先ずトリーイング針-平板電極系を構成したポリエチレン(PE)試料を作成した。この試料を絶縁油中で測定セルに装着し、事前に測定して求めたトリーイング破壊電圧の70%程度の直流電圧を印加してトリー発生直前まで放置し、PE試料内の針先端領域に空間電荷蓄積領域を形成した。次に、その領域に中心周波数25MHz、繰り返し周波数1kHzの収束超音波パルス・ビームを照射し、励振される極めて微弱な電磁放射の検出を試みた。 実際の計測に先立って、蓄積電荷量、電荷の振幅及び観測点までの距離に適切な数値を想定し、励振される電界強度の計算機シミュレーションを行った。その結果得られた数値(数100nW程度)は、極めて微弱ではあるが、電磁遮蔽や電子回路的な工夫によって検出可能な数値であると判断した。その後、測定セルに組み込む電磁放射検出用のコイルの形状及び配置の検討、高周波(RF)信号検出回路及び検波器の設計・試作をそれぞれ数回にわたって繰り返し、信号の検出を試みた。しかし、測定システム全体のSN比がまだ十分でないために、これまでのところ超音波により励振された空間電荷による明確な電磁放射信号を検出するには到っていない。現在、シールドルームの再検討及び位相検波回路の採用等の検討を継続している。 一方、超音波画像形成のために、精密X-Yステージに超音波アクチュエータをマウントして構成した超音波ビーム走査システムを用いて電気トリー発生のリアルタイム観測を行い、トリー発生から進展過程におけるトリーのリアルタイム画像を得たことを付記する。
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