研究概要 |
本研究期間内、下記の結果が得られた。 1.Ba_3Ga_2Ge_<4-x>Si_xO_<14>、Ba_3Ga_2Si_<4-x>Sn_xO_<14>、Ba_3Nb_xGa_<x+2>Si_<4-2x>O_<14>、Ba_3Ga_2Ge_<4-x>Sn_xO_<14>(x>0.5)、Ba_<3-x>Ca_xNbGa_3Si_2O_<14>(0<x<3)組成はランガサイト構造ではない。 2.ランガサイト系結晶のAサイトをBaで置換したBa_3Ga_2Ge_4O_<14>(BGG)はランガサイト構造になり、格子定数も大きい。チョクラルスキー法の育成を試みたが、理想なサイズに至っていない。ブリッジマン法が有効かも知れない。 3.Ca_3NbGa_3SiO_<14>(CNGS)もランガサイト構造を有する。結晶育成も成功したが、圧電定数|d_<11>|は約4x10^<-12>C/Nであり、a/c比で予測したほどではなかった。 4.CNGSの結果から、ランガサイト系の圧電d定数は、格子定数比a/cではなく、aに比例するかもしれない。格子定数aの大きい化合物を探し、結晶育成に工夫する必要がある。特に量産にも適するブリッジマン法が重要である。 5.La_3Ga_5SiO_<14>(LGS)とLa_3Ta_0.5Ga_5.5O_<14>(LTG)結晶の全ての弾性、圧電、誘電定数、及びそれらの一次と二次温度係数を測定した。 6.LGS結晶の(0°,140°,25°)は、伝播速度v(free)=2750m/s、電気機械結合係数k^2=0.36%、時間遅延温度係数TCD=0、パワーフロー角PFA=2°が得られた。 7.LGS結晶の(15°,151°,40.5°)は、伝播速度v(free)=2860m/s、電気機械結合係数k^2=0.41%、時間遅延温度係数TCD=0、パワーフロー角PFA=2°が得られた。 8.LGSの表面弾性波フィルターから伝播特性を測定した結果と、理論計算値とほぽ一一致し、シミュレーションが正しいことが分かった。 9.LrG結晶の(13°,150°,36°)は、伝播速度v(free)=2690m/s、電気機械結合係数k^2=0.5%、時間遅延温度係数TCD=0パワーフロー角PFA=0°が得られた。
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