研究課題/領域番号 |
11650335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
木村 龍平 帝京科学大学, 理工学部, 助教授 (80161587)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 窒化ガリウム / 立方晶 / III族窒化物 / 分子線エピタキシー法 / 高周波プラズマ / ガリウム砒素基板 / アルミニウムガリウム砒素バッファー層 / 半導体 / アルミニウムガリウム砒素 / バッファー層 / 窒化 |
研究概要 |
GaAs(100)基板上にAlGaAsバッファー層を用いて、表面窒化によるAlGaN層形成で高品質立方晶GaN薄膜のMBE成長を行った。その結果、窒化条件が極めて狭い範囲に限定され、そのときに特徴的な表面モフォロジーが現れることを明らかにしてきた。しかし我々は安定した高品質なGaN薄膜の厚膜MBE成長には成長初期界面の平坦性・均一性が最も重要なファクターであることを、サファイア基板上の六方晶GaN薄膜の高品質化における研究の中で見出しており、本研究において窒化面の表面平坦性を改善すれば、更に立方晶GaN薄膜成長の安定化が期待された。そこでAlGaAsバッファー層の成長条件を最適化した結果、結晶性が大きく向上し、表面平坦性は従来の50分の1にまで劇的に向上し、表面粗さ(RMS)は0.36nmを示し、ほぼ原子層ステップオーダーの平坦性を実現した。しかし、窒化によるGaN初期核形成時に、(111)ファセット上にc軸の立つ六方晶と推測されるGaN結晶核がどのような条件下でも不可避的に発生することが明らかになった。この窒化面上にエピ成長を行うと、エピ成長初期において窒化時に発生した六方晶初期核は埋め込まれ、立方晶GaNが支配的に成長することが明らかとなった。またAlGaAsバッファー層成長時にAsを過剰供給し、RHEEDにおいて(2×4)再配列パターンが観察されるAs面を形成すると、その後の立方晶GaNエピ層の相純度の安定度が向上することが明らかになった。 以上の結果を組み合わせ、立方晶GaNエピ層の厚膜化を試みた。昨年度まではエピ層膜厚0.4μmまでの100%相純度の立方晶エピ層の成長を得ているが、今年度は六方晶が混入を始める膜厚領域において、その場観察RHEEDにおいて、六方晶の発生及び混入量の減少が認められた。エピ層のフォトルミネッセンススペクトルはバンド端からの発光はないものの、14Kにおいて強い青色発光が支配的で、深い準位からのイエローバンド発光は何ら認められず、高い結晶性のエピ成長が実現できていることが明らかになった。
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