研究課題/領域番号 |
11650371
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
瀬崎 薫 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (10216541)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | メディア同期 / 遅延予測 / 触覚インタフェース / Shared Virtual Environment / phase plot法 / 主観的QoS / クロックスキュー / 遅延測定 / 時刻あわせ / インターネット / 共有VR空間 / 主観的QOS / ベストエフォート / 遅延時間分布モデル |
研究概要 |
インターネットに代表されるベストエフォート型ネットワーク上で複数のストリームから構成されるアプリケーションを利用する場合、その品質に対するネットワーク遅延の影響を最小限に抑えるためのメディア同期を導入することが肝要である。本研究では、遅延の短時間推移と予測に基づいたメディア同期手法を構築することをその目的とした。主な成果は以下の通りである。 まず、遅延予測に用いるため、短時間のインターネット遅延時間分布を測定すると共に、現実のネットワークに良く適合する遅延分布モデルが「オフセット付指数分布」であるこを発見した。更に、この分布のパラメータの時間的推移を更に分析し、このパラメータの推移時間については感度が低いためこれを精密に求めることなく、ネットワークシミュレーション等に応用出来ることを解明した。 また遅延時間測定の手法としてphase plot法を用いたアルゴリズムを導入した。この手法自体は精度の高いものであるが、従来処理の一部をオフラインでしか行えなかったものをリアルタイムで行える新しい手法を提案すると共に、遅延測定の精度自体にも改良を加えた新たな遅延測定アルゴリズムを提案すると共に、このアルゴリズムの遅延予測とメディア同期への適用を行った。一方、アプリケーションとしては、新たに、触覚メディアを用いたコラボレーションシステムへのメディア同期の導入を図った。このためにまず遅延と同期ずれに対する主観評価実験を行った。その結果、従来型のストリームメディア(音声・画像)の場合には、遅延時間を犠牲にしても同期を積極的に行うことが品質向上のために重要であったが、触覚コラボレーションの場合には、むしろ同期を積極的には行わず、時刻にずれがあってもこれをそのまま提示した方が主観評価向上につながるという、従来の常識と直感に反した場合があるという重要な結果を見出すことに成功した。
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