研究課題/領域番号 |
11650481
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造工学・地震工学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
福井 卓雄 福井大学, 工学部, 教授 (30026299)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 計算力学 / 境界要素法 / 高速多重極法 / 大規模シミュレーション / 前処理法 / 並列処理 / データ・サンプリング |
研究概要 |
本研究の目的は、境界要素法解析を高度に効率化することによって巨大問題(現在の目標は1000万要素程度)の解析を可能とし、複雑な力学問題におけるシミュレーション技術の適用範囲を大きく拡大しようとするものである。この目的に対して以下の課題の研究を行ない、成果を得た。 ・高速多重極法のアルゴリズムの改善:境界要素法を大規模問題において効率化するために高速多重極法を利用する。ここでは、多重極展開の項を多くとる必要のある問題に対して積形式の高速多重極法を導入し、計算速度の向上をはかった。この方法は、とくに、大きな波数を持つ波動問題において有効である。 ・反復法の性能向上のための前処理法:境界要素方程式の反復解法の性能を向上させるために、Haar wavelet変換を用いた前処理法を提案した。高速多重極境界要素法にも適用できる計算法を開発し、従来よりも効率の良い反復解析が可能となった。 ・並列処理による解析規模の増大:巨大規模の問題の解析を実用化するためには、計算速度の向上とともに必要な記憶容量を何らかの形で確保してやる必要がある。本研究においては、PCクラスターによるベオウルフシステムを構築し、高速多重極境界要素法の計算コードを並列化することを試みた。結果として、システムに加えるPCの総記憶容量に比例する規模の計算が可能となり、比較的簡便に大規模計算が実行できるようになる。 ・半空間問題、非均質問題への解法の拡張およびデータの自動生成:大規模解析の実用化において出現する問題のいくつかについて研究を進めた。野外音響問題で現れる半空間問題における高速多重極法の定式化、非均質領域問題における高速多重極法の定式化と適切な前処理法、巨大境界データの自動生成法についての基礎研究などを行なった。
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