研究課題/領域番号 |
11650573
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
源栄 正人 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90281708)
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研究分担者 |
星 道夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90005504)
柴田 明徳 東北文化学園大学, 科学技術学部, 教授 (30005251)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | インパクター / 振動試験 / スタッキング / 振動特性 / 水平振動 / 上下振動 / 実存構造物-地盤系 |
研究概要 |
構造物―地盤系の振動特性を実験的に把握し、振動特性の変化から構造物の損傷度などを評価することは耐震工学において重要である。本研究では、衝撃的な波動を発生させる装置として、地盤の反射法探査のための加振源として用いられているエアガンタイプのインパクターを用いた実存構造物―地盤系の振動試験を行うことにより、衝撃的な波動に対する構造物の応答特性を実験的に検討するとともに起振機を用いた定常加振による振動試験の結果との比較検討を行った。 平成11年度はインパクター加振によって発生する波動の基本的特性としてまず、振動数特性、加振源からの距離減衰特性や、加振点と計測点を交換することによる相反定理の確認などをまず検討するとともに、データ処理としてはスタッキング処理によりノイズ成分を少なくなることや再現性が極めて高い加振を行えることを確認した。また、実存構造物として東北大学工学研究科の建設系研究棟(SRC造9階建)の近傍地盤に衝撃的波動を与えたときの同構造物の加振試験を行い、1998年9月15日の仙台市直下で発生した宮城県南部地震における同建物の強震観測記録に基づく振動特性との比較検討を行った。 平成12年度は起振機を用いた同建物の振動実験を実施し、衝撃的波動による応答特性と定常加振による応答特性の比較検討を行った。その結果、インパクター振動試験の結果は起振機振動試験による共振曲線や位相曲線と比較的良い対応を示すことが分かった。さらに、これらの試験結果のシミュレーション解析を行い、対象構造物の損傷度評価を行った。その際、対象建屋の竣工当時における振動特性を適切に表現できる骨組み解析モデルを用いることにより、部材を領域で区別することで損傷度評価を行えることを示した。 本研究により、インパクターを用いた振動試験は可搬性に富み、比較的簡易に実施できる点などから非常に有用であることが分かった。
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