研究概要 |
本研究成果報告書は平成11年度から平成13年度の3年間,日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(C)(2)の助成を受けて行われた研究成果をとりまとめたものである。本研究は正方形鋼管や円形鋼管にかわってアラミド連続繊維シートをエポキシ樹脂で固めた正方形または円形成形管を横補強材兼打込み型枠材として利用し,鉄筋(主筋と帯筋)を補強筋に用いた合成RC柱の新規提案を行ったものである。その結果,耐震部材として十分利用できることを実験的に明らかにした。その中で強調すべき点は以下の2点である。 1)成形管と既存の帯筋を横補強材として二重に利用した方が,より効率的なせん断補強効果と横拘束効果を期待できる。しかも,成形管はかぶりコンクリートの剥離と剥落を防止し,靭性を高める効果がある。 2)成形管と既存の帯筋を横補強材として二重に利用した本提案の合成RC柱は,せん断余裕度と付着余裕度をともに満足すれば靭性に富んだ曲げ挙動を期待できる。
|