研究課題/領域番号 |
11650606
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築環境・設備
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
横山 真太郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90002279)
|
研究分担者 |
濱田 靖弘 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40280846)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 室内空気質 / 人間-設備-建築環境系 / 一般モード / 詳細モード / 汚染物質室内挙動 / 生体内物質移動 / コンパートメントモデル / CFD |
研究概要 |
「人間-設備-建築環境系における室内空気質の評価支援システム」の開発にあたり、まず、室内空気質の健康影響と測定法について、文献学的調査を行い、基礎資料としてまとめた。 次いで、北大ローエネルギーハウス、各種住宅(北米の省エネルギー型住宅を含む)、老人保健施設、病院を対象にした、室内空気質の10項目以上にわたる多元計測値についての実測結果まとめ、現状の濃度レベルが把握できるようにした。さらに、国内外の室内空気質に関する基準値と推奨値についてまとめ、室内空気汚染に関するデータベース化に取り組んだ。それらを基に、本研究の室内空気質の評価支援システムの柱である、評価費用の効率性に優れる「一般モード」と評価水準の精密性に優れる「詳細モード」のためのそれぞれのアイテムの選定とフレームワークの決定を行った。室内空気質の評価支援システムの「一般モード」は、一般的なパーソナルコンピュータにて完結処理させる方式とした。「詳細モード」については、パーソナルコンピュータの前処理を含む入出力処理と北大計算機センターとの高速情報ネットワークとの組合わせ方式をとることとした。 これまで空気汚染物質室内挙動と生体影響評価について複数のプログラムをについて検討した。「一般モード」用の空気汚染物質室内挙動については、多数室と単室からなるコンパートメントモデルのプログラムを完成させた。「詳細モード」用の空気汚染物質室内挙動のために、CFDのいくつかのアルゴリズムを検討したが、現在、SIMPLE法による標準k-εモデルに基づくプログラムが作動している段階である。これらのプログラムを中心に、1)地下室での自然放射性物質の挙動、2)冬期老人保健施設での低湿度のメカニズム、3)北大の空気環境試験室と市立札幌病院の3次元濃度分布を応用例とし、評価支援システムの有効性を示した。 また、生体影響の定量データを収集し、吸収器系由来の生体内物質移動の数理モデル化について検討を加え、生体影響評価のプログラムを作成した。さらに、視覚化ツールを整備し、「一般モード」用の出力ルーチンを向上させた。以上のように、人間-設備-建築環境系における室内空気質の評価支援のシステム全体のパフォーマンスを向上させ、完成度の高いものに近づけた。
|