研究課題/領域番号 |
11650684
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
中山 則昭 山口大学, 工学部, 助教授 (00164369)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 金属人工格子 / 薄膜 / 磁性材料 / 真空蒸着 / X線回折 / 反強磁性合金 / 交換磁気異方性 / 層間磁気結合 / 多層膜 / 単原子層交互蒸着 / スパータリング / 結晶配向性 |
研究概要 |
単原子層交互蒸着法による反強磁性NiMn合金と強磁性金属を含むエピタキシャル人工格子の作製と磁気特性の評価を目的として、Ni/Mn短周期人工格子およびNiMn/Co人工格子について検討を行った。これまで報告されているNi/Mn人工格子では配向性の良好な試料が作製されていなかったが、Au(111)配向膜を下地層とすることにより、一軸配向性の良質なエピタキシャル人工格子膜を作製することが出来た。その構造と磁性を検討した結果に基づいて、Au(111)配向膜を下地層上にNiとMnを単原子程度の厚さで交互蒸着すれば良質なNi-Mn合金薄膜が得られ、交互蒸着の膜厚比を変えることにより合金の組成も制御できることを明らかにした。また、単原子層交互蒸着による合金膜はバルクの合金膜と同様に低温では反強磁性状態にあることが分かった。本研究で用いた単原子層程度の厚さの交互蒸着による合金膜作製法は、超高真空蒸着法(MBE法)で合金膜の作製法として一般に用いられている同時蒸着法と相補的な方法であると考えられる。単原子層程度の厚さのNiとMnを交互蒸着して得られる反強磁性Ni-Mn合金膜を1つの構成単位とする人工格子膜として、NiMn/NiおよびNiMn/Co人工格子膜を作製することが出来た。いずれも、Au(111)下地層上に一軸配向エピタキシャル成長した試料が得られ、結晶学的コヒーレンスもかなり良好である。また、NiMn/Co人工格子については、NiMn合金層の組成を制御した試料の作製も可能であることを明らかにした。磁気的には、スパッタリング法を用いて作製した試料とは異なる特性がみられた。
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