研究課題/領域番号 |
11650708
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
複合材料・物性
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
坪川 紀夫 新潟大学, 工学部, 教授 (20018675)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | カーボンブラック / デンドリマー / グラフト化 / ポリエチレングリコール / ブロックコポリマー / ナノ複合体 / ガスセンサー / 溶質センサー / ポリアミドアミン / ポリマーグラフト / 表面改質 / 結晶性ポリマー |
研究概要 |
本課題では、カーボンブラック(CB)表面へのポリアミドアミンデンドリマーのグラフト反応について検討した。ついで、デンドリマーグラフトカーボンブラック末端のアミノ基と結晶性ポリマー末端官能基との化学結合を介する、分子レベル(ナノオーダー)での複合化を試みた。さらに、この様なナノ複合体のガスセンシング機能をについて検討した。また、ポリエチレンとポリエチレンオキシドとのブロック共重合体をグラフトしたカーボンブラックナノ複合体のセンシング機能についても検討した。研究成果の概要は以下のとおりである。 1.CB表面へ導入したアミノ基を開始核としてアクリル酸メチルのMichael付加反応と、それに続くエチレンジアミンによる末端アミノ化を順次繰り返すことにより粒子表面へポリアミドアミンデンドリマーがグラフトできることが分かった。 2.縮合剤の存在下では、CB表面のカルボキシル基とデンドリマーの末端アミノ基との縮合反応によりカーボンブラック表面へデンドリマーがグラフトすることが分かった。 3.CB表面ヘグラフトしたデンドリマー末端のアミノ基とポリエチレングリコール(PEG)の末端カルボキシル基との2次グラフト反応が縮合剤の存在下で進行し、デンドリマーグラフトCBに新たにPEGが2次グラフトすることが分かった。 4.デンドリマー末端にPEGを2次グラフトしたCBから作製したナノ複合体の電気抵抗値は、PEGの良溶媒であるメタノールやエタノール、及びブタノール蒸気中で大幅かつ鋭敏に上昇し、空気中へ戻すと、初期抵抗値に復帰することが分かった。したがって、この様な複合体は、アルコールセンサーとして利用できることが分かった。 5.ポリエチレンとポリエチレンオキシドとのブロック共重合体(PE-block-PEO)をグラフトしたCBから作製したナノ複合体の電気抵抗値は、含塩素ハロゲン化合物蒸気やヘキサン中のそれに鋭意敏に応答することも明らかにした。
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