研究課題/領域番号 |
11650710
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
複合材料・物性
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
矢野 彰一郎 日本大学, 理工学部, 教授 (50297777)
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研究分担者 |
栗田 公夫 日本大学, 理工学部, 教授 (50059648)
澤口 孝志 日本大学, 理工学部, 助教授 (20102551)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | バクテリアセルロース / 有機・無機ハイブリッド / ゾル-ゲル法 / シリカ / バイオミメティック / 動的粘弾性 / 引張り強度 / 吸湿特性 / ゾルーゲル法 / シリカゲル / 圧縮クリープ / 圧縮応力緩和 / ハイドロゲル |
研究概要 |
動物の骨や歯、卵、植物の稲、珪藻などは外部環境から無機質を取り込み、生体高分子中に沈着して有機・無機の複合材料、バイオコンポジットを形成している。本研究では、このようなバイオコンポジットを模倣して、セルロース系の有機・無機ハイブリッドを調製しその力学特性を評価した。バクテリアセルロースハイドロゲルは、平成11年度と同様にして調製した。シリカとのハイブリッド化は、バクテリアセルロースをテトラエトキシシラン(TEOS)を水に分散させて得られるシラノースゾル中に浸漬することによって得た。平成11年度はこのようなハイドロゲルのクリープや応力緩和等を水中で測定した。バクテリアセルロースゲルは乾燥するとセルロースフィルムが得られる。平成12年度は、このような乾燥セルロースフィルムの力学特性や吸湿特性を調べた。バクテリアセルロースフィルムの応力-歪み測定を行うと、破断応力は123Mpaで、伸びは7.1%であった。しかしTEOSを10%加えたハイブリッドでは、破断応力160Mpa、20%加えたものでは178Mpaと大幅に増大した。また動的粘弾性の温度依存性を測定すると、シリカを含まないバクテリアセルロースフィルムでは、動的弾性率,E′は30℃で約10GPaであったが230℃では15GPaとなり温度依存性は極めて小さい。TEOSを10,20%と加えると30℃でのE′はそれぞれ28,30GPaと大幅に増大する。バクテリアセルロースフィルムの水分吸着挙動を測定すると、無添加のものでは湿度80%で約12%の水分を吸着するが、TEOSを10%添加すると10%、20%では8%と減少した。また、湿度を変化させながら動的粘弾性を測定したが、TEOSを添加したものも、しないものも湿度変化による弾性率の低下は観測されなかった。
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