研究課題/領域番号 |
11650716
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
井口 栄資 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (60017960)
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研究分担者 |
中津川 博 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (40303086)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2001年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2000年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1999年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 環境・エネルギー問題解決型技術 / 熱電気脳発現機構 / 大気中耐高温熱電変換材料 / 熱電性能指数 / 出力指数 / 高熱起電力 / 低電気抵抗 / 低熱伝導率 / 環境・エネルギー問題 / 高温大気中用熱電変換材料 / 熱電機能発現機構 / Charge Transfer伝導 / Co低スピン状態 / 高温空気中使用熱電変換材料 / 性能指数 / 3d-電子構造 / 低スピン状態 / Co-強相関電子系酸化物 / 電気抵抗率 / 熱起電力 / 熱電変換材料 / ゼーベック効果 / 熱電変換素子 / 電力因子 / 強相関電子系 / ポーラロン / ホッピング |
研究概要 |
環境・エネルギー問題解決型技術開発の一つとして自動車、火力発電等から排出される高温廃熱ガスからの電力回生を目的として、固体が本質的に内蔵している熱電変換機能(固体の両端に温度差がある時、その温度差に比例した電位差が生ずる機能)を利用して優れた熱電変換材料の開発と、熱電変換機構の解明を行なった。優れた熱電変換材料は低い電気抵抗率、低い熱伝導率及び高い熱起電力を有する。使用温度域は高温(500℃〜800℃)であるため、酸化の問題から酸化物が有力な候補である。しかも高温超伝導酸化物の発見により、Co-系酸化物は高温でも抵抗率が非常に低い。この様な観点からBi_<2-x>Pb_xSr_<3-y>Y_yCo_2O_<9-δ>多結晶焼結体を研究対象として、x及びyを系統的に変化させ最適な熱電効率を持つ物質の探求、及び伝導機構の解明を行なった。その結果Y置換が熱電特性に大きな効果を与え、抵抗率を三桁も減少させ、同時に電気伝導機構を絶縁体から金属へ転移させ、その結果熱電機能が他の熱電変換材料の候補として上げられている酸化物に匹敵することを解明した。しかしBi_<2-x>Pb_xSr_<3-y>Y_yCo_2O_<9-δ>多結晶焼結体は不純物層を含む為に熱電変換特性の発現機構解明には困難が伴う。この不純物層の問題を取り除く為にBi_<1.5>Pb_<0.5>Ca_<2-x>M_xCo_2O_<8-δ>を作成し、MをSc^<3+>、Y^<3+>、La^<3+>で置換し、一方xを0〜0.3まで変えることによりCo-Oイオン間距離を変化させ、熱電測定(抵抗率と熱起電力)と磁気測定を行った。磁気測定から算出された有効磁気モーメントから、優れた熱電特性が、主としてCo e_gと-O 2pレベル間の電荷移動(CT)エネルギーで説明されることが分かった。更に、試料中の酸素固溶および格子歪みも熱電特性に敏感に影響を与えることが解明された。
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