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省エネ・環境汚染対策を考慮した金属粉末の高速焼結技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11650729
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 材料加工・処理
研究機関岩手大学

研究代表者

中村 満  岩手大学, 工学部, 助教授 (60237435)

研究期間 (年度) 1999 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード高速燃結技術 / 誘導加熱法 / 焼結高強度合金鋼鋼 / 真空雰囲気 / 脱炭層 / 圧環強度 / 総合評価 / 炭素鋼 / 高速焼結技術 / 焼結高強度合金網網 / 焼結炭素鋼 / 窒素雰囲気ガス / 窒素-水素雰囲気ガス / 鉄化合物 / 恒温保持処理 / 圧環強さ / 吸着ガス
研究概要

本研究は粉末冶金における焼結工程の大幅な短縮を目的に炭素鋼及び高強度合金鋼を用いて,極めて短時間で焼結できる方法として誘導加熱法を取り上げた。
11年度は炭素鋼を用い焼結機械部品の製造過程の中で最も時間と工費を要している焼結工程に着目し,通常メッシュベルト式連続炉で1.5〜2h費やしている工程を誘導加熱洗により,3分程度で焼結が完了する技術の開発を報告した。
一方,12年度は経済性や安全性の良好なN_2雰囲気のみでの急速焼結実験を行った結果,真空下と比べ鉄粉粒子に吸着したガス(O_2,H_2O及びHC等)が放出されにくいために,真空下より若干焼結に時間を要し,215sで通常連続炉での圧環強さをクリアすることができた。さらに,通常連続炉と同一のN_2+H_2雰囲気下での急速焼結実験を行った結果,わずか1〜2%のH_2添加で,N_2雰囲気のみでの急速焼結と同程度の機械的性質及び脱炭防止が可能であったが,焼結時間は340s必要であった。
最終の13年度はこれら一連の研究を発展する目的で焼結高強度合金鋼について急速焼結実験を行った。材料としては圧環強さで1150MPa以上を保証するFe-1.5%Cu-0.5%Mo-0.3%Cの部分拡散粉を用いた。その結果,焼結時間185〜245sで上記の強度保証ができた。この焼結時間は炭素鋼とほぼ同一で,合金粉の添加の有無による影響はほとんど認められなかった。但し,焼結時に酸素ガスの発生が認められ,Cと反応し表面層に約0.5mmの低炭素領域を生成していた。この傾向も炭素鋼と同様であったが,高強度が得られたため,実用製品としては充分適用可能な材料を開発できた。
これらの結果から,脱ガスや添加元素の拡散する時間が短すぎるために起こる急速焼結特有の問題であり,連続炉での焼結とは大幅に異なる現象であるため,今後急速焼結する際には重要なファクターを見出すことができた。誘導加熱法による各種雰囲気下での各種鋼の急速焼結においての問題点は,鉄粉粒子表面に吸着しているO_2ガスであった。本研究成果は,現状の焼結時間を大幅に短縮することであり,環境汚染対策及び省エネルギーの観点からも現状の処理と比較して大幅に有効であり,また多品種少量生産にも適していると考えられ,工業的には大きな効果をもたらすことができた。

報告書

(4件)
  • 2001 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 中村 満, 千田法明他2名: "誘導加熱法による炭素鋼の急速焼結技術の開発"粉体および粉末冶金. 46-5. 538-543 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中村 満, 梅村 崇他2名: "誘導加熱法による窒素雰囲気下での炭素鋼の急速焼結(第2報)"粉体および粉末冶金. 48-1. 87-93 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中村 満, 梅村 崇他3名: "誘導加熱法による窒素-水素雰囲気下での炭素鋼の急速焼結(第3法)"粉体および粉末冶金. 48-7. 594-599 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中村 満, 高橋弘美他1名: "誘導加熱法を用いた高強度合金鋼の急速焼結"粉体および粉末冶金. 49-6(掲載決定). (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 中村 満, 梅村 崇他2名: "誘導加熱法による窒素-水素雰囲気下での炭素網の急速焼結(第3法)"粉体および粉末冶金. 48-7. 594-599 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 中村 満, 高橋弘美他1名: "誘導加熱法を用いた高強度合金網の急速焼結"粉体および粉末冶金. 掲載決定 49-6. (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 中村満,梅村崇 他2名: "誘導加熱法による窒素雰囲気下での炭素鋼の急速焼結(第2法)"粉体および粉末冶金. 48-1. 87-93 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 中村満,梅村崇 他3名: "誘導加熱法による窒素-水素雰囲気下での炭素鋼の急速焼結(第3法)"粉体および粉末冶金. (掲載決定). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 中村 満: "誘導焼結法による炭素鋼の急速焼結技術の開発"粉体および粉末冶金. 46-5. 538-543 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 中村 満: "焼結炭素鋼の各種物性に及ぼす雰囲気ガスの影響"粉体および粉末冶金. 46-7. 727-734 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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