研究課題/領域番号 |
11650847
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
堀 憲次 山口大学, 工学部, 教授 (30165568)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 含フッ素化合物 / 非経験的分子軌道計算 / 反応機構 / DAST / 選択的メチル化 / カウンターカチオン / Sn2型機構 / Sn1機構 / 付加脱離機構 / 活性化エネルギー |
研究概要 |
フッ素を含む有機化合物は、その特異な生理活性や材料特性のために、既に医農薬や材料の分野で広く利用されている。また、それらが合成上の有用な中間体となることも知られており、この分野でも数多くの研究がなされている。フッ素化合物のさらなる用途の拡大のためには、それらの物性や反応性に関する基礎研究が重要であり、分子軌道(MO)計算はその目的に非常に有効であると考えられる。しかしながら、対象とする分子の大きさやフッ素を含む分子の精密な計算のためには大規模な基底関数を使用する必要があったため、ごく一部の小さなフッ素化合物をのぞいて、非経験的MO計算を用いた研究はあまりなされていない。そこで本研究では、(1)多用な反応性を示すため、種々の含フッ素化合物を合成する上できわめて重要な合成ブロックであるgem-ジフルオロオレフィン生成反応、(2)有機分子に有用な機能を持たせるために、必要な部位にフッ素を導入するために良く利用される試薬、DAST(diethylaminosulfur trifluoride)の反応について、分子軌道計算を用いて検討する。さらに、これら反応に及ぼす溶媒の効果を考慮した計算を行い、実際に反応を行う状況をシミュレートして、含フッ素試薬の新たな用途の提案もその研究目的とした。 (1)については、1999年度までにほぼ研究が終わり、既に論文発表を終えている。(2)について計算は既に終了し、その一部はJ.Compt.Aided Chem.に発表した。現在、DASTの示す特異な反応性については、論文を作成しており、近日中に発表を予定している。研究目的である「フッ素の関与する反応に及ぼす溶媒の効果を考慮した計算を行い、実際に反応を行う状況をシミュレートして、含フッ素試薬の新たな用途の提案」という目標は達成されたと考えている。
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