研究課題/領域番号 |
11650849
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
相樂 隆正 (相楽 隆正) 長崎大学, 工学部, 助教授 (20192594)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | メゾスコピック系 / 分子組織体 / 固液界面 / 電極表面 / ダイナミクス / 相転移 / 金ナノ粒子 / アニオン効果 / 動的挙動 / 酸化還元 / イオンバインディング / 非ファラデー過程 |
研究概要 |
1.金電極表面上のビオロゲンチオール単分子層の動的挙動とその制御:ビオロゲンチオール単分子層の動的酸化還元挙動は、単分子層形成時の共存アニオンに強く影響を受けること、また、反応中心と電解質アニオンとのバインディングに支配されることがわかった。共存アニオンの記憶は、より疎水性の高い電解質イオンによって消去されることがわかった。単分子層の酸化還元に伴うダイナミックなイオン移動は、電荷補償のために共役するだけでなく、膜構造にダイナミックに影響することが浮き彫りになった。 2.ヘペリシンの動的酸化還元挙動の脂質膜への取り込みによる制御:水溶性のないヘペリシンの酸化還元活性を、カチオン性脂質膜へ取り込ませることにより、水中で発現させることができ、かつ脂質分子構造で酸化還元電位を制御できた。 3.オクタデシルローダミンB(C_<18>RhB)のHOPG電極上での動的挙動と界面活性剤分子の共存効果:C_<18>RhBは、酸化還元だけでなく、表面電荷・電場の変化によって吸脱着などの非ファラデー過程によりエレクトロリフレクタンス応答を与えることがわかった。界面活性剤分子の共存により、酸化還元がより可逆的になる一方で、非ファラデー過程が抑制された。 4.長鎖ビオロゲン単分子吸着層構造の動的制御:ヘプチルビオロゲン単分子吸着層が与えるボルタンメトリのスパイク応答の出現条件を究明し、また、この応答が、核生成-成長-衝突メカニズムに動的支配される酸化還元に伴うGibbs膜とLangmuir膜間の一次のファラデー相転移であることを発見した。 5.金ナノ粒子の動的挙動:金電極表面上に有機単分子層を介して固定化した金ナノ粒子の動的分光電気化学測定の結果、表面プラズモン吸収の変化に伴うエレクトロリフレクタンス応答が観測され、それが粒子のcharging-dischargingのダイナミクスによるものであることが明らかになった。
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