研究課題/領域番号 |
11650881
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井上 祥雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50005518)
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研究分担者 |
大井 秀一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00241547)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | カチオン性白金錯体 / エンイン / 骨格再構成反応 / メタセシス / ビニルシクロペンテン / 環化反応 / 白金錯体 / 1.6-エンイン / 1,6-エンイン / 骨核再構成反応 |
研究概要 |
1,6-エンイン化合物の1-ビニルシクロペンテンへの変換は非常に有用で興味ある反応である。この反応はエンインメタセシスあるいは骨格再構成反応と呼ばれており、炭素炭素結合の開裂と新しい炭素・炭素結合の構築を含む。KatzやMoriはFisher型タングステンカルベン錯体やGrubbのルテニウムカルベン錯体を用いて、骨格再構成反応を研究した。また村井らはルテニウムおよび塩化白金触媒による同様の反応を検討し、シクロプロピルカルベン錯体が中間体であると示唆した。本研究者はカチオン性遷移金属錯体による新反応の開発中、ある種のカチオン性白金錯体が1,6-エンイン化合物の再構成反応を高い活性で触媒することを見出した。二重結合および三重結合の両結合の開裂を含む炭素骨格の異常再構成反応は、ある特殊な反応条件で進行し、このことは炭素-12、および水素-2を用いる標識実験により確認した。さまざまなアルキル基を二重結合、三重結合上に導入し検討した結果、dppe, dpppなどのキレート性二座ホスフィン配位子を有するカチオン性白金錯体がこの異常骨格再構成反応に有効であることを明らかにした。対応する中性白金錯体は全く触媒作用を示さない。さらにホモログ体である1,7-エンイン化合物もこの異常骨格再構成反応を起こすことも明らかにした。これらの実験事実に基づいて、本反応はホモアリルおよびシクロプロピルカルビニルカチオン種の非古典的骨格異性化を経て,1,6-エンイン化合物から1-ビニルシクロペンテン誘導体生成に到ると結論した。
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