研究課題/領域番号 |
11650882
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
北條 信 筑波大学, 化学系, 助教授 (50229150)
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研究分担者 |
細見 彰 筑波大学, 化学系, 教授 (00004440)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | マンガン / クロム / アート錯体 / 鉄 / 触媒 / チオメチル / アリル / 炭素-リチウム化 / カルボメタル化 / 有機亜鉛 / アルキルリチウム / 3置換アルケン / 分子内環化 |
研究概要 |
典型金属アート錯体とは対照的に遷移金属アート型錯体の反応はアルキル化以外に例えばアート錯体という電子過剰系による求電子剤の還元反応も期待できる。研究代表者らはこの過程を遷移金属の酸化・還元的性質を活かした"還元的な直接メタル化反応"として捉えた研究を行い、アート反応剤を還元剤として様々な有機金属反応剤が新たに直接生成することをこれまでに明らかにしている。マンガンアート反応剤を還元剤とするヨードメチルスルフィドからチオメチルマンガン反応剤を生成する反応において低温では交換反応によりマンガン反応剤が生成し、高温では酸化的付加を起こして反応剤が生成することを明らかにした。さらにマンガンだけではなく、クロムアート錯体も還元剤として機能し、アリルリン酸エステルからアリルクロム反応剤を与えることを見つけた。この様に族に関係なく遷移金属アート反応剤は還元能を示し、新たな有機金属反応剤の還元的な生成反応に還元剤として利用できることが明らかとなった。遷移金属アート錯体の研究の新たな展開を目指して、遷移金属触媒との関連に着目した研究を始めた。アート錯体の反応性を反映した触媒反応の探索を行った結果、鉄触媒がアルキン類の炭素リチウム化反応を起こすことを見つけた。完全に位置および立体選択的に反応が進行し、生じるビニルリチウム中間体が高い求核能を示し、種々の求電子反応剤と更なる炭素-炭素結合を形成することにより、4置換アルケンの効率的合成反応として有用であることも見つけた。
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