研究課題/領域番号 |
11650886
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
占部 弘和 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (10176745)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | エキソ共役ジエン / シクロペンタジエノール / 双環性ケトン / タンデム環化反応 / チタナサイクル / チタン試薬 / ディールス・アルダー反応 / 不斉反応 / アセチレン / チタナシクロペンタジエン / ラクタム / ラクトン / チタナシクロペンテン |
研究概要 |
研究計画書の記載事項順に従い、成果を要約する。 まず、容易に得られる8-フェニルメントールをアルコール成分として持つ3-アルキル-2-アルケン-7-イノアートに、(η^2-propene)Ti(O-i-Pr)_2(1)を作用し発生したチタナシクロペンテンを当量のプロトンでクエンチすると、第二の分子内閉環反応が進行し、種々のアンギュラー位にアルキル基を持つ光学活性なビシクロ[3.3.0]オクタ-1-エン-3-オン類が高い鏡像体過剰値(最高94%ee)で得られた。 次に、1を内部アルキンと3-ブチニルエステル、あるいは3、8-または3、9-アルカジイニルエステルに作用すると、チタナシクロペンタジエンを与え、この二つの炭素-チタン結合は、分子内のエステルカルボニル基と次々に反応し、単環性あるいは二環性シクロペンタジエノールを収率良く与えた。このタンデム環化反応を5、10-アルカジイン酸エステルに適用し、一挙に三環性シクロペンタジエノールを構築できた。この展開として、光学活性多環状シクロペンタジエノールの合成と応用やチタナシクロペンタジエンの多環状化合物合成への利用につき検討したが、原料の合成が困難であり断念した。 ところが、この研究途上、エステル基やアミド基で連結された種々のジイン化合物に、1を作用させると、アセチレンの分子内環化が進行し、双環性チタナサイクルを経て加水分解により、ラクトンやラクタムを含むヘテロ環状エキソ共役ジエンが収率良く合成できることを見い出した。これらエキソジエンはDiels-Alder反応に対して高い反応性を示し、アセチレンケトンやエステルあるいはマレイミドを反応させると、収率良く位置かつ立体選択的に、(光学活性)双環性化合物を簡便に合成でき、チタン環化とDiels-Alder反応をタンデムに用いる新たな多環状化合物のが合成手法を確立した。
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