研究課題/領域番号 |
11650919
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
朴 光哲 筑波大学, 物質工学系, 助手 (20302391)
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研究分担者 |
赤木 和夫 筑波大学, 物質工学系, 教授 (20150964)
後藤 博正 筑波大学, 物質工学系, 助手 (40292528)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 共役系高分子 / ポリアセチレン / らせん構造 / 導電性高分子 / キラルネマチック液晶 / 分子ソレノイド / キラルドーパント / ネマチック液晶 / ヘリカルポリアセチレン / 不斉異方性反応場 |
研究概要 |
本研究では、キラルネマチック液晶を溶媒とする不斉異方性反応場でアセチレンの重合を行い、高分子鎖およびそれらの束であるフィブリルがらせん構造をもつ高導電性のポリアセチレン薄膜を合成した。 走査型電子顕微鏡(SEM)および原子間力走査型プローブ顕微鏡(SPM)観察により、得られたポリアセチレン薄膜はそのフィブリルがそれぞれR-体とS-体のキラルネマチック液晶のらせんのねじれ向きと同じ方向に巻いていることを確認した。しかも局所領域において配向していることが明らかになった。さらに、円偏光二色性法(CD)スペクトルの測定において、共役ポリエンにおけるπ→π^*遷移の波長領域に正と負のコットン効果が起こることより、共役ポリエン主鎖そのものがヘリカル構造をしていることを示された。さらに,ヨウ素ドープ後のCDスペクトルからも共役ポリエンにおけるπ→π^*遷移の波長領域に正と負のコットン効果が起こることより、共役ポリエン主鎖そのもののヘリカル構造が保持されていることを明らかにした。これらの結果は、キラリティーをもたないモノマーであっても不斉異方性反応場で重合することにより、ヘリカル構造を持つ高分子を合成することができることを示唆している。トランス含有率は80〜90%で、ヨウ素ドープ後の電気伝導度は約1500〜4300S/cmと高い値を示すことから、ヘリカル構造を持つポリアセチレンは分子ソレノイドとして応用することが期待できる。さらに、それぞれ左巻きと右巻きのヘリカル構造持つポリアセチレンから互いに逆の誘起磁極が生じることも予想される。ポリアセチレンのフィプリルのねじれの向きはキラルネマチック液晶のそれと一致することがわかった。キラリティーをもたないアセチレン分子でも不斉異方性反応場で重合することにより、共役系主鎖が左右どちらか一方向にねじれたヘリカル構造を付与できることを示した。キラルネマチック液晶に基づく不斉異方性反応場はここで述べたポリアセチレンの構造規制に留まらず、その他の重合反応あるいは広く化学反応における配向制御にも利用できると期待される。
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