研究課題/領域番号 |
11650927
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
稲垣 訓宏 静岡大学, 工学部, 教授 (30022015)
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研究分担者 |
成島 和男 静岡大学, 工学部, 助手 (40303531)
田坂 茂 静岡大学, 工学部, 教授 (10134793)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 感圧接着剤 / 接着力 / 原子間力顕微鏡 / プラズマ処理 / 表面改質 / ピール強度 / 橋かけ反応 / 分解反応 / 粘着力 / 表面力 / 密着力 / 酸素官能基 |
研究概要 |
感圧接着剤は、接着箇所を張り合わせた瞬間に、接着が終わるスピーディーな接着剤である。さらに、普通の接着剤とちがって、溶剤の匂いもなく、接着剤が固まるための高温も必要としない。まさに、感圧接着剤は、省エネルギーでかつ、地球環境に優しい次世代の接着剤である。しかし、現状の感圧接着剤は接着力が不足しているため、現在の接着剤を駆逐できずにいる。この問題点が解決できると、感圧接着剤が現在の接着剤を駆逐することは間違いない。本研究は、この感圧接着剤の接着力を向上させ、接着剤に匹敵する接着力を付与する技術を開発することを目的としている。接着力は感圧接着剤層の粘弾性的特性と被着剤表面との表面密着力に関係する。そこで接着剤の表面のみを改質したとき、接着力がどのように変わるかを原子間力顕微鏡を用いてミクロ的な粘着力、表面力とマクロ的な接着力、ピール強度との間の関係を明らかにし、感圧接着剤層の分子設計の指針を求めた。 接着剤表面をプラズマ処理すると、酸素官能基が接着剤表面に導入されると同時に橋かけ反応、あるいは分解反応が起こり接着剤表面が改質される。その結果、接着力がほとんど失われる場合と接着力が大幅に増大する場合)が現れた。これは接着剤表面の特性を変えることによって、接着力を制御できる可能性を示唆していおり、感圧接着剤設計に有用な考え方がえられた。さらに、ミクロ的な粘着力、表面力とマクロ的な接着力、ピール強度との間には相関性は薄く、マクロ的な粘着力は変形による因子が強く反映されていることが明らかとなった。したがって、粘着層の表面特性のみで粘着力を改善することは不可能で、粘着層のレオロジー的な特性をも加味しなければならないと結論できる。なお、この成果は、アメリカ化学会主催のシンポジウム Symposium on Adhesion(New Orleans,August 26,1999)で発表し、国際的な学術雑誌Journal of Adhesion Science & Technology,vol.13 p.573-592(1999)とJournal of Applied Polymer Science,vol.78 p.1392-1401(2000)にも発表した。
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