研究課題/領域番号 |
11650941
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
宇田 暢秀 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (20160260)
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研究分担者 |
小野 幸生 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (90038092)
久能 和夫 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90128009)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 超音速輸送機 / 耐熱材料 / 複合材料 / 疲労 / 損傷 / 炭素繊維 / ポリイミド樹脂 / 剥離 / 高温 |
研究概要 |
次期超音速輸送機の構造材料として最も有望視されている耐熱性樹脂複合材料の一つである炭素繊維/ポリイミド樹脂複合材料IM600/PIXA-Mの常温、100℃、200℃温度環境下での材料特性を求め、この耐熱性複合材料積層板の常温から高温環境下での低サイクル疲労試験を実施した。 繊維方向のヤング率は、常温から200℃高温環境に至るまでほぼ一様であった。しかしながら、繊維方向の引張強度は常温環境の値の約60%に低下した。また、繊維と直角方向のヤング率あるいは引張強度は、200℃高温環境では、それぞれ、常温環境の値の約80%あるいは約20%に低下した。 [+30_2/-30_2/90_2]_s擬似等方性積層板の準静的引張試験では、200℃温度環境の破壊強度が常温環境の約70%に低下した。古典積層理論と破損則を組み合わせた逐次破損解析は、常温環境、200℃温度環境、いずれの実験結果とも良好な一致を示した。この積層板では、試験片が最終破壊する直前まで、自由縁層間剥離は試験片幅方向に板厚程度の長さしか進展しないようである。 この擬似等方性積層板が繰り返し負荷を受けた場合にも、常温、200℃いずれの温度環境においても、疲労破壊する直前まで自由縁層間剥離は発生・進展することがないようである。言い換えると、自由縁層間剥離の発生が積層板の疲労寿命を決定することになる。 複合材積層板の疲労寿命予測を行うには、疲労損傷の代表的形態が自由縁層間剥離であることを考えると、繰り返し負荷中に積層板に発生する自由縁層間剥離を定量的に推定する必要がある。そのためには複合材料の層間破壊靭性値を正確に把握しておかなければならない。そこで、炭素繊維複合材料におけるき裂長さと電気抵抗変化の非線型関係を導き出すことにより、高精度にき裂長さを求める方法を確立し、炭素繊維複合材料のモードIあるいはモードIIの層間破壊靭性試験を行った。
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