研究課題/領域番号 |
11660020
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
近藤 哲也 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (10153727)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 春植物 / キバナノアマナ / カタクリ / エゾエンゴサク / 種子発芽 / 休眠 / 胚 / 景観 |
研究概要 |
北方地域の景観資源植物として有望でありながらその自生地が減少しつつある春植物のうち、札幌市周辺にも時折見られるキバナノアマナ、カタクリおよびエゾエンゴサクを取り上げ、その種子発芽特性を明らかにした。 キバナノアマナの種子は、野外の自然条件下では5月下旬から6月上旬にかけて散布される。しかし、散布直後の種子の胚は形態的に未発達な状態にあり、すぐには発芽できない。野外では、10月中旬から11月中旬に発芽した後しばらくそのままの状態でとどまり、子葉は3月上旬から4月中旬に地上に出現する。室内実験で10℃、15/5℃、20/10℃、または15℃に180日間置くと80%程度発芽した。あるいは、野外と同様に高温条件(25/15℃)を30日以上経験させた後低温(5℃から10℃)に置くと、低温期間中に胚は急速に成長し、そのまま低温で90%以上の発芽率を示した。高温経過後の発芽適温は、5・10℃であった。 カタクリの種子も6月中旬に散布された直後は、未発達な胚を持っている。野外では、10月から12月の積雪下で発芽し、徐々に成長しながら積雪下の12月中旬から4月上旬に子葉が地上に出現する。10℃または15/5℃におくと200日目にほぼ80-90%の発芽率を示した。また、30日から120日間の高温条件(25/15℃)に置いた後、低温(0-10℃)に移すと80-90%発芽した。高温経過後の発芽適温は、0-10℃であった。 エゾエンゴサクも散布直後の種子は未発達な胚を持っていた。5月中旬に散布された種子は野外では、9カ月後の翌年積雪下の3月上旬から発芽し4月下旬には85%に達した。子葉の出現は雪解け直前の3月中旬から始まり4月下旬には79%となった。高温(25/15℃、90日)→中温(15/5℃、60日)→低温(0℃または5℃)の条件で、胚は中温期から低温期で発達し80-90%が発芽した。あるいは中温(10℃)を180日経過させた後に0,5℃におくと、80-90%の発芽率を得た。発芽適温は積雪下と同様の0℃であった。
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