研究課題/領域番号 |
11660094
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
徳永 正雄 鹿児島大学, 農学部, 教授 (20112782)
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研究分担者 |
石橋 松二郎 鹿児島大学, 農学部, 助手 (20305163)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 好塩性 / 高度好塩菌 / Halobacterium / Nucleoside diphosphate kinase / 好塩菌 / Nucleoside diphosphate Kinase / クローニング / DnaK |
研究概要 |
高度好塩菌Halobacterium cutirubrumより、高度好塩菌由来酵素としては初めて、その安定性にも酵素活性にも塩を要求しない酵素Nucleoside diphosphate kinaseを発見した。この菌由来の他の酵素は全てその安定性に高濃度塩を要求するので、塩非存在下でATP affinity columnを行うことにより1行程の精製で、ほぼ均一の酵素標品が得られた。精製度合いは約540倍であった。さらに疎水カラムで完全精製標品を得た。この酵素は、0〜4M NaCl存在下で安定であり、2M NaCl存在下で最大活性を示したが、0Mや4Mという幅広い塩領域でも最大活性の70%の活性を示した。 この酵素遺伝子のクローニングを試みた。精製酵素のN-末端アミノ酸配列を40残基にわたり決定し、それをもとにPCRプラーマーを設計し、H. cutirubrumクロモソームDNAを鋳型として、PCRを行った。予想の長さのDNA断片を切り出し、DNA配列を調べたところ、目的のアミノ酸配列と一致し、目的遺伝子の一部が分離されたことが強く示唆された。この断片をプローブとしでサザンハイブリを行い、ハイブリしたDNA断片をpBR322にクローンした。本遺伝子の全塩基配列を決定したところ486塩基からなる酸性蛋白であった(AB036344)。 この遺伝子を大腸菌発現ベクターに組み込み、大腸菌での発現を試みたところ、大腸菌内で可溶性画分に発現されたが、活性はなかった。この不活性型酵素の賦活化には、高濃度塩が必要であった。一度賦活化した酵素は塩を完全に除いても活性を保持していた。この結果は、この酵素は、安定性や活性には塩を必要としないが、その高次構造形成(folding)には、高濃度塩を要求するということを明快に示していた。
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