研究課題/領域番号 |
11660112
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物生産化学・応用有機化学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
梶原 忠彦 山口大学, 農学部, 教授 (90035121)
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研究分担者 |
松井 健二 山口大学, 農学部, 助教授 (90199729)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 海藻 / 緑藻 / ハネモ / 性フェロモン / 雄性配偶子誘引活性物質 / 成熟誘導 / 配偶体 / 配偶子 / 雄性配偶子誘引活性 |
研究概要 |
これまで、研究されていなかった海産緑藻の性フェロモンの探索を行い、次のような成果を得た。 1)オオハネモ(Brvopsis maxima)の成熟誘導条件 ハネモの配偶体成熟条件を確立するために、千葉県銚子市君ヶ浜(1月初旬)で採取したオオハネモをバットに入れ、自然光下で、水温を14.5℃に保ちながらエアポンプでバブリングしながら室内培養を行った。その結果、培養開始後3日目に、オレンジ色の配偶嚢を付けている成熟配偶体が得られることが分かった。また、雄性配偶体と雌性偶体を選別し、別々のビーカーに入れて培養を約12時間継続することによって雌・雄両配偶体から各々配偶子を人為的に放出できることが明らかになった。 2)オオハネモの雌性配偶子の雄性配偶子誘引活性 上記のようにして、放出された雌・雄両配偶子懸濁液を混合し、数分間放置後、検鏡することによって雌性配偶子の周りに多数の雄性配偶子が誘引されていることが確認された。つまり、上記のような条件で雄性配偶子誘引活性を有する雌性配偶子懸濁液を調製できることが明らかになった。 3)オオハネモの雄性配偶子誘引活性物質 上記のようにして、得られたオオハネモの雌性配偶子懸濁液を100マイクロのメッシュを通して濾過することによって配偶体、配偶子嚢を除去したサスペンションを得た。このものの雄性配偶子誘引活性は、チガホノハネモ(Bryopsis muscosa)の雄性配偶子を用いてアッセイした。その結果、顕著な雄性配偶子誘引活性が認められた。次に、溶媒分画及びカラムクロマト分画によって各画分の雄性配偶子誘引活性をアッセイした。その結果、水溶性画分に顕著な誘引活性が存在することが明らかになった。 一方、脂溶性画分については、褐藻の雄性配偶子誘引活性物質(ホルモジレン、エクトカルペンの両エナンチオマー)を光学純度100%で合成し、そのものを用いて雄性配偶子誘引活性を詳細に比較したが、顕著な誘引活性は認められなかった。
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