研究課題/領域番号 |
11660128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
森田 尚文 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 教授 (00094631)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 国産小麦粉 / 分級粉 / 小麦搗精粉 / ドウの特性 / 製パン性 / ペントサン / 成分分析 / 軟質小麦 / 硬質小麦 |
研究概要 |
国産小麦農林61号から調製された分級粉では、灰分量、蛋白量、ジアスターゼおよびプロテアーゼ活性は外層部ほど多くなり、湿グルテン量、白度は逆に内層部ほど高い値を示した。また澱粉損傷度は、いずれの分級粉も通常の小麦粉よりも高い値を示した。外国産の硬質小麦の分級粉についても、一般的な組成分析や澱粉損傷度の結果は国産小麦と同じ傾向を示したが、酵素活性は、内層部で高い値を示し国産小麦とは異なる傾向であった。また、製パン試験では分級粉単独の試料ではいずれもパンの比容積を低下させ、良好な製パン性を示さなかった。しかし、N61の一部を分級粉で代替すると、N61単独よりもパンの比容積は若干増加した。さらにヘミセルラーゼ、ペントサナーゼ(PEN)、セルラーゼ(CEL)の添加によりパンの膨らみは明らかに大きくなり、軟らかく、老化抑制効果がみられ、ガスセルの小さなキメの細かいパンとなった。分級粉中の水溶性ペントサン(WISP)および不溶性ペントサン(WSP)は通常粉よりも多量に含まれており、ペントサナーゼ(PEN)の添加は、ドウ中のWISPの加水分解によるWSPの増加により良好なグルテン形成をもたらした。WSPとWISPには共に通常硬質粉Hermesや軟質粉N61由来のものよりも多量のフェルラ酸を含み特に軟質分級粉の中心層30-0%の画分NA-8から得られるWSPは加熱された水溶性蛋白質の泡沫を安定にした。このWSPやWISPを通常硬質粉Hermesに添加すると、Hermes単独の場合よりも製パン性は向上した。
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