研究課題/領域番号 |
11660133
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
有賀 豊彦 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (50096757)
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研究分担者 |
熊谷 日登美 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (20225220)
関 泰一郎 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (20187834)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ニンニク / 含硫化合物 / アリイン / システイントランスポーター / トリスルフィド合成 / がん細胞の分化 / 消化管吸収 / 機能性物質 / タマネギ / 褐色脂肪組織 / UCP / 高脂肪食 / アドレナリン / アリルスルフィド / 白血病細胞 / ガーリック / オニオン / 急性前骨髄球性白血病 / 血小板 / 虚血再潅流 / グルタチオン / マクロファージ / 酸化ストレス |
研究概要 |
植物由来の含硫成分として最も代表的なニンニク(Allium sativum L.)の成分について、吸収と機能発現を中心に検討した。ニンニクを摂取する際には、加熱して、ニンニクそのものの機能発現系を破壊し、前駆体(アリイン)として摂取する場合と、細切して充分機能物質を作らせてから摂る場合とに大別される。近年、これらの前駆物質も動物体内では、幾つかの機能を発現することが明らかにされている。しかし、それらの吸収に関する情報はほとんどない。そこで本研究では、ニンニクにとって機能物質であるスルフィドの生理機能を検討することに加えて、機能前駆物質アリインについても検討した。 研究成果は、(1)強い生理活性が期待されるdiallyl trisulfideの化学合成法を確立した。(2)アリイン(S-allyl-L-cysteine sulfoxide)、および、その^<35>S標識化合物を合成し、動物の消化管からの吸収と分解機構を究明した。(3)ヒト結腸由来ガン細胞Caco-2を用いて細胞へのアリインの取り込みと分解について検討し、当該細胞では分解されないが、迅速に吸収されること、その吸収にはcysteine transporterが関与していることなどを明らかにした。(4)ニンニクとオニオンの油性成分がヒト急性前骨髄球性白血病細胞HL-60に対して、増殖を抑制するとともに、好中球(顆粒球)へ分化させることを確認した。現在治験薬として扱われているall-trans retinoic acid(ATRA)による同細胞の分化誘導作用を、これらの油性成分が相乗的に促進することも確認した。 以上のように、本研究によって、主要機能成分diallyl trisulfideの化学合成法を確立した。また、S-allyl-L-cysteine sulfoxideの消化管からの吸収と分解、細胞表層の受容体の種類などについて、それぞれ確認および推定することができた。
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