研究課題/領域番号 |
11660155
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 統計数理研究所 (2000-2002) 宮崎大学 (1999) |
研究代表者 |
吉本 敦 文部科学省統計数理研究所, 調査実験解析研究系, 助教授 (10264350)
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研究分担者 |
行武 潔 宮崎大学, 農学部, 教授 (30174832)
庄司 功 筑波大学, 第三学類, 教授 (20282329)
尾崎 統 文部科学省統計数理研究所, 予測制御研究系, 教授 (00000208)
吉本 陽子 株式会社UFJ, 総合研究所・経済・社会政策部, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 森林経済学 / 森林生態学 / 森林測樹学 / 農地利用政策 / 統計学 / 種多様性 / ランドスケープ・マネジメント / 確率モデル / 確立モデル / 総計学 |
研究概要 |
本研究はランドスケープマネジメントを念頭に農林資源管理の特性を把握し、市場の不確実性を考慮した持続的農林資源管理のあり方を経済的な視点から探求しようとしたものである。本研究の成果は以下のように、数理モデリングと調査分析に大別される。 1.将来的な不確実性を考慮すべく価格のダイナミックスを確率モデルで捉え、価格の不確実性下における持続的農林資源管理を目指した確率的最適制御モデルの構築を行い、その応用として価格環境を基準にしたゾーニング(ソフトゾーニング)による分析を行った。分析の結果、価格のダイナミックスに平均的な増減の傾向がなければ、最適行動が「伐採-放棄」から「伐採-継続」に転換する価格帯では、最適伐期齢が大幅に遅延することが分かった。 2.不確実的なダイナミックスに対するモデル推定法として、ノンパラメトリック法による方法の開発を行った。 3.市場価格の時系列分析により木材価格の変動特性を分析した結果、近年季節性のピークが9月から10月以降にずれてきていること、また丸太価格は製品価格に比べて季節性が顕著でないことが分かった。 4.スギの乾燥材生産に関わるフィージビリティ分析を行った結果、持続的に乾燥材生産を実現するには、費用削減などの単独項目の効率化だけでは不十分であり、生産効率の向上には、製品の多様化が必要不可欠であることが示唆された。 5.聞き取り調査に基づく林家経営体型の分類を行った結果、林家は大きく4つに分類することができた。森林からの収益がほとんどないが交流や趣味を目的として森林の管理を行う「余暇・交流型」、林業が収入を得る手段となっている「収入維持型」、家計から森林が独立した形をとり、森林の内部だけで森林からの収益が循環する形をとる「大規模資産型」、森林に対する実質的な作業投入がなく今後も森林の管理・経営を行う予定のない「経営放棄型」となっていることが分かった。
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