研究課題/領域番号 |
11660165
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林産学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉村 剛 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (40230809)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
|
キーワード | シロアリ / 床下環境 / 食害活動 / 湿度 / 温度 / 風量 / 非破壊モニタリング / アコースティック・エミッション / 蟻道構築 |
研究概要 |
本研究は、温度、湿度、風量などの床下環境条件を変化させてシロアリを飼育し、木材摂食活性および蟻道構築活性の比較を行ったものであるが、温度及び風量については、現在も継続して検討中であり、これまでのところ湿度および木材の含水率とシロアリの摂食活動との関係について、下記のような興味深い結果が得られている。 (1)体表が常時直接大気に触れている場合、相対湿度60%はイエシロアリにとって過酷な条件であるが、70%以上であれば摂食活動への影響はない。 (2)十数%の含水率の木材であっても、水分の供給源さえあればイエシロアリは十分摂食することができる。 (3)低相対湿度条件下であっても、土壌の存在によって摂食活動は促進される。 (4)蟻道の構築活動、特に空中蟻道の形成には高相対湿度条件が必要である。 (5)アコースティック・エミッション(AE)モニタリングによって、木材内部での摂食活動と湿度条件との関係を検討したところ、70%近辺が最適な相対湿度である。 (6)室内コロニーの方が野外コロニーよりも湿度変化に対してより敏感である。 本研究の結果から、イエシロアリの食害活動にとって最適な湿度環境が初めて明らかになった。現在、温度、風量などその他の要因とシロアリの食害活性との関係について引き続き検討を行っており、これらの結果を総合的に考察することによって、近い将来シロアリ防除における床下環境基準の策定が可能になると考えられる。
|