| 研究概要 |
ダイオキシン分解菌及びその菌から作出した融合菌を用いたバイオレメディエーションによる土壌及び焼却灰中のダイオキシン類の分解について検討した。また、天然からスクリーニングしたダイオキシン分解菌の細胞融合により分解力の高い融合菌の作出も試みた。
1 ダイオキシン分解菌を用いたバイオレメディエーションにより、土壌に添加したダイオキシン類(2,7-DCDD,2,4,8-TCDF,2,3,7,8-TCDD)が30日間の処理で各々約70%,約65%,約60%分解できることを見出した。
2 ダイオキシン分解菌を用いたバイオレメディエーションにより、ダイオキシン類の汚染された水田土壌中のダイオキシン類が、30日間の処理で約90%の分解できることを見出した(その毒性も約90%解毒できることも分かった)。また、一種の界面活性剤を添加すると、その分解率が更に向上することも見出した。
3 ダイオキシン分解菌を用いたバイオレメディエーションにより、焼却灰中のダイオキシン類が60日間の処理で約50%分解できることを見出した。また、この処理を繰り返すと分解率は更に大幅に向上することも見出した。
4 天然から選抜したダイオキシン菌の細胞融合により作出した1種の融合菌を用いたバイオレメディエーションにより、水田土壌中のダイオキシン類が分解できることを見出した。しかし、その分解割合は融合菌を用いた方が若干(数〜十数%)分解率が高い程度であった。しかも、融合菌は継代を重ねるとその分解能力が低下することも見出した。
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