研究課題/領域番号 |
11660188
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
関 伸吾 高知大学, 農学部, 助教授 (20216518)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | アユ / AFLP / 遺伝地図 / 連鎖地図 / 性決定領域 / 性決定因子 / 遺伝標識 |
研究概要 |
魚類の選抜育種を効率よく進めていくためには選抜対象となる形質を見つけだし、その形質を遺伝標識に基づいて選抜していくことが望ましい。そのような選抜に優良な形質を効率よく探索するには遺伝地図の作製が重要な課題となり、そのためには簡便・効率的な遺伝標識をえる必要がある。本研究は、対象魚種としてアユを用い、遺伝地図を作製するための遺伝標識の開発と量的形質遺伝子座の探索を目的としている。遺伝標識としてマイクロサテライトDNA(7マーカー座)とともに新たな遺伝標識としてAFLP法によるマーカー座の検出を行った。供試魚としてクローンアユ(♀)×海系アユ(♂)のF1子魚群を用いた。AFLP法では64のプライマーの組み合わせにより、191マーカー座をえることができた。1プライマーあたりの多型的なマーカー座の割合は2.98であり、多型的なマーカー座を多数必要とする連鎖解析において、AFLP法が有効な遺伝標識となることが示された。AFLP191マーカー座のうちの137マーカー座と7マイクロサテライトDNAマーカー座のうちの4マーカー座の計141マーカー座が2〜10マーカー座で連鎖し、計32連鎖群がえられた。連鎖地図の総延長は889.9cMであった。さらに、量的形質の1つとしてアユの性決定因子について探索を行い、クローンアユ(♀)×海系アユ(♂)交配群で雄の異なる半同胞3家系について、雄の性決定にかかわる領域と連鎖した3家系共通のAFLPマーカー座であるATCTG141を検出した。ATCTG141マーカー座は3家系についてそれぞれ3.8、4.2、5.2cMの距離でアユの雄の性決定領域と連鎖しており、アユ雄個体の選抜に有用なマーカーになることが示唆された。このマーカー座はいくつかの地点で採集された天然個体についても同様に雄個体において高頻度で検出され、海系アユの雄の性決定領域に連鎖した共通のマーカー座であることが示唆された。
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