研究課題/領域番号 |
11660214
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
生源寺 眞一 (生源寺 真一) 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40196580)
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研究分担者 |
福田 晋 宮崎大学, 農学部, 助教授 (40183925)
中嶋 康博 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (50202213)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | コモン・プール・リソース / 農業水利 / 入会牧野 / プロパティー・ライト / 比較制度分析 / プロパティ・ライト / 農村資源 |
研究概要 |
(1)農村地域の共有資源として農業水利施設と入会牧野のふたつを取り上げて、比較制度分析の見地から、これらの利用構造を解明するとともに、広く社会に開かれた機能の観点からその経済学的意義を整除した。本研究をひな型とした今後の研究展開のために、上記の共有資源に関するデータベース構築の可能性と手法について検討を加えた。 (2)農業水利について、とりわけ利用の時間的秩序形成において、コモン・プール・リソースの管理ルールが依然として機能している。ただし、その強度は用水の賦存量にも依存する。また、畑地かんがいに代表される新たな水利用に関しては、価格メカニズムの部分的活用による量水型資源配分の有効性が示唆された。しかし以上の点に関しては、さらなる検討が必要なため、研究内容のとりまとめは今後の課題とした。 (3)入会牧野については、歴史的に形成された所有関係において、なおコモン・ブール・リソースとしての一面を有しているが、現時点での利用関係には私的な契約行為に基づく経済活動としての側面が強い。また放牧作業の効率の面から要請される共同性と、歴史的な入会牧野の権利関係の共同性を混同しないことが肝要である。入会牧野については詳細な制度分析を行うことができた。 (4)データベース構築に関しては、農業水利については土地改良区台帳(全国土地改良団体連合会)と水利施設利用実態情報(農林水産省)との接続が有効であることが明らかになった。しかし水利権者と施設と詳細な突合せには、さらなる精査が必要なことからデータベース作成は今後引き続いて行うこととした。入会牧野については、公共牧場の全国調査はあるが、利用実態の変容が著しいうえ、権利関係の実態を調査した資料がないことから、データベース構築は難しいと判断された。
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