研究課題/領域番号 |
11660260
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物環境
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
北村 豊 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (20246672)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 紫外線殺菌 / 透過率 / 透過光路長 / 殺菌率 / 噴霧 / 噴霧圧力 / 液体食品 / 微粒化 / 食品 / 液体 / 噴霧特性 / 保存試験 / 生存率 |
研究概要 |
食品や農産物の品質・安全性確保に強い関心が寄せられている。殺菌は、食品の品質・安全性確保のために用いられる最も有効なプロセスである。いくつかの殺菌プロセスの中で、紫外線照射による殺菌は比較的簡易で、安全かつ経済的な方法として知られている。しかし紫外線は材料に対する透過力が低いため、従来は食品や容器の表面あるいは水、空気がその対象とされてきた。本研究は、種々の利点を有する紫外線殺菌法を色素や栄養成分を有する液体食品に適用することを目的とした。すなわち液体食品に対する紫外線の照射特性と殺菌特性を明らかにするとともにその関係を求めた。またみかけ紫外線透過率を向上させるために液体食品の微粒化を新たに考案し、噴霧式紫外線殺菌システムを構築した。そしてその噴霧圧力と殺菌率の関係を明らかにして、システム開発・設計のための基礎資料を得た。これらの得られた成果は以下のとおりである。 1.供試した液体食品(透明・濁りタイプのりんごジュース、オレンジジュース)の紫外線透過率は、その濃度の増加に従って指数関数的に減少した。 2.その液体食品における透過光路長と紫外線透過率の関係は、指数関数で近似された。 3.紫外線照射下の微生物増殖曲線により得られた生存率は、その液体食品の透過光路長さと線型の関係にあった。 4.紫外線透過率と紫外線殺菌における生存率は、両対数紙上で2直線を有する関係であった。 5.噴霧圧力を増加させることにより、微粒化された液体食品(水、透明タイプりんごジュース、しょうゆ、牛乳)の粒径は小さくなることが理論的に確認された。 6.噴霧圧力と紫外線殺菌率の関係は、液体食品の特性に依存することがわかった。 7.出力のより高い紫外線ランプの採用と照射時間の拡大を目的とした噴霧エリアの延長により、噴霧式紫外線殺菌システムの適用性はさらに向上すると思われる。
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