研究課題/領域番号 |
11670005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
吉田 淑子 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (00171421)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 抗原移送細胞(ATC) / 濾胞樹状細胞(FDC) / 抗原頻回投与 / 免疫組織化学 / ED5 / MRC OX-2 / MOMA-1 / FDC-M1 / lyposome / dichloromethylene diphosphonate / FDC-M2 / ED3 / OX-2 |
研究概要 |
リンパ節内辺縁洞直下に存在する抗原移送細胞(ATC)と濾胞内に存在する抗原提示細胞のひとつである濾胞樹状細胞(FDC)の関係について検討した。 1 Wistar系ラットに同時にHRPとKHLという2種類の抗原を用いた実験で、HRPを20回連投し、KHLを3回投与した後にそれぞれの標識抗原を投与し、抗原の局在を観察すると、(1)KHLはFDC上に観察されるが、HRPはほとんど観察されなかった。(2)ATCはKHL、HRP2種類の抗原を同時に取り込んでいた。 2 リポソーム封入クロドロネートの投与による実験では、辺縁洞直下のMOMA-1陽性細胞(ラットではED3に相当する抗体)が消失した。follicle内に存在するFDC上には抗原が結合していた。 3 抗原投与回数の増加に伴いED3陽性細胞が減少した。follicle内では40回投与でFDCのED5およびMRC OX-2に対する反応が減弱した。これらはFDCのMarkerとして有効であるとの報告からFDCの消失、あるいは膜抗原性の変化の両面が考えられた。しかし、S-100 proteinに対する染色性や電子顕微鏡による観察と合わせて考えるとFDCはfollicle内に残存し、膜抗原性に変化が生じた可能性が示唆された。MRC OX-2抗原はtype 2 cytokineの産生に対するsignalとして働くことからType 2 cytokine産生の抑制が、間接的にB細胞のplasma cell分化への抑制を起している可能性が示唆される。 以上のことから辺縁洞直下に存在するMOMA-1陽性細胞(ED3陽性細胞)はATCと異なる細胞であること、またATCとFDCの抗原結合態度が異なることから、ATCとFDCは異なった細胞であり、FDCが過剰の抗原に対して、負のfeedbackをかけている可能性が示唆された。
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