配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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研究概要 |
T細胞の膜上には主要組織適合性抗原を認識する受容体が存在しており,T細胞抗原受容体(TCR)と呼ばれている.TCRはαβγδεζ鎖の複合体からなり,αβ鎖は抗原結合部位,γδεζ鎖は細胞内情報伝達系に関与する部位であると考えられている.本研究では,非刺激,αあるいはβサブユニット抗体による架橋刺激(キャッピング誘導刺激),あるいは標的細胞との接触刺激などの状態における細胞障害性T細胞のTCR各サブユニットの動態を凍結割断レプリカ免疫電顕観察によって明らかにするとともに,膜タンパク質分子の局在化にコレステロールやスフィンゴミエリンなどの膜脂質が関係している可能性が示唆されており,また,LckなどのSrcファミリーのPTKsがこれらの脂質分子にアンカーされている可能性が示唆されていることから,TCR複合体の各鎖分子とスフィンゴミエリンの局在の関連性を検討した. スフィンゴミエリンの免疫標識において,免疫金粒子はT細胞膜のEF-面に多く,かつ均一に観察されたが,PF-面では数個から数十個の金粒子が凝集して結合している像が観察された.これらの所見はSMが細胞膜の外葉に主として存在するが,内葉ではスフィンゴミエリンがクラスターを形成して存在していることを示唆した.さらに,TCRのζ鎖分子がスフィンゴミエリンのクラスラー領域とよく一致した分布をしていることが分かった.
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