研究課題/領域番号 |
11670017
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
岡 敦子 獨協医科大学, 医学部, 助教授 (50175254)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 消化管 / 器官再構築 / 組織間相互作用 / in situハイブリダイゼーション / 甲状腺ホルモン応答遺伝子 / 幹細胞 / アポトーシス / 器官培養 / ソニックヘッジホッグ / 骨形成蛋白質 / ソニックへッジホッグ |
研究概要 |
変態期の両生類の消化管では、甲状腺ホルモン(TH)を引き金として上皮・結合組織相互作用が生じる結果、それまで機能していた幼生型細胞がアポトーシスにより消失し、残存する幹細胞から喃乳類類似の成体型上皮が新たに形成されていく。本研究では、近年アフリカツメガエル(Xenopus laevis)小腸で数多くクローニングされたTH応答遺伝子の発現や機能を解析することにより、喃乳類共通の消化管再構築の分子機構を明らかにすることを目指した。まず、in situ ハイブリダイゼーションと兔疫組織化学的手法を使って、各TH応答遺伝子の発現様式と上皮細胞の形態的変化との時間・空間的な関連性について解析した。その結果、細胞外基質を変性させる酵素の1つであるストロムライシン-3(ST3)遺伝子の発現が幼生型上皮のアポトーシスに、ソニックヘッジホッグ(Shh)遺伝子の発現が成体型幹細胞の活発な増殖に、密接な関連があることを示す知見を得た。そこで、これらの遺伝子の消化管再構築に果たす機能について明らかにするため、我々が先に確立したツメガエル小腸の生体外培養系を使って、遺伝子産物の過剰投与実験や抗体を用いた機能阻害実験等を行なった。現在も解析中であるが、これまでに結合組織特異的に発現するST3が、幼生型上皮で大量に起こるアポトーシスに不可欠であることを培養下で証明した。一方、上皮から分泌される蛋白質Shhは細胞の増殖を促進すること、過剰に投与された場合には腸上皮の管腔形成の異常を引き起こすこと、等を明らかにした。さらに、Shhは、結合組織に作用して骨形成蛋白質-4(BMP-4)の発現を誘導することを示した。BMP-4に関しても上皮形成に果たす役割を解析中であり、Shhとは異なる機能をもつことを示唆する知見を得っっある。
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