研究課題/領域番号 |
11670034
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
福田 康一郎 千葉大学, 医学部, 教授 (10009649)
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研究分担者 |
桑木 共之 千葉大学, 医学部, 講師 (80205260)
林 文明 千葉大学, 医学部, 助教授 (80173029)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 新生ラット / 呼吸リズム / 窒息 / 生後変化 / in vivo標本 / in vitro標本 / 有酸素・無酸素代謝 / 延髄標本 / 新生動物 / 低酸素 / 生後発達 |
研究概要 |
正常呼吸のリズムが延髄で発生することは周知であるが、リズム発生機序とその局在および基本的リズムのパターンについては明らかでない。新生ラットの摘出延髄・脊髄標本で得られた呼吸様の周期性活動が呼吸リズムの原型であるとの報告があるが、全身標本との対応が明らかにされていない。本研究では、低酸素耐性の強い新生ラットの麻酔下全身標本を用い、人工呼吸停止による窒息時の呼吸神経活動の変化を観察した。窒息時には正常呼吸が促進・増大するが、やがて呼吸数が減少し、一旦完全な無呼吸が出現する。しかし、約10分後に緩徐な二次的呼吸リズムが発生し、50分以上持続し、しかも、人工呼吸再開後には正常リズムが回復することが明らかになった。この二次的呼吸リズムは摘出延髄標本で検出される呼吸様の周期性活動とも一致した。したがって、新生ラットでは、強い低酸素下には、正常呼吸リズムが機能的に停止するが、無酸素代謝によって維持される二次的呼吸が出現し、これらは酸素状態によって移行しうるという呼吸リズム発生の多様性をもつものと考えられた。二次的呼吸リズムは標本組織が低酸素下にある摘出延髄標本においても機能すると推測された。また、若年成熟ラットの窒息時においても、二次的呼吸リズムが極めて短時間出現するが、人工呼吸を再開しても回復せず、不可逆的障害により死亡した。これらより窒息時など低酸素時に出現する無酸素代謝依存性の二次的呼吸リズム形成機能は、成熟するにつれてその機能を失いものと考えられた。
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