研究課題/領域番号 |
11670050
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
河原 克雅 北里大学, 医学部, 教授 (70134525)
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研究分担者 |
安西 尚彦 北里大学, 医学部, 助手 (70276054)
竹村 尚志 北里大学, 医学部, 助手 (70322435)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | K+チャネル / ROMK2 / ROMK1 / Kir7.1 / 心筋梗塞 / うっ血性心不全 / K+負荷 / ラット / K^+チャネル / 心筋梗塞ラット / K^+負荷ラット / 腎髄質内層集合管 / NKCC1 mRNA / 高浸透圧 / ウエスタンブロット / cycloheximide |
研究概要 |
腎尿細管に発現する膜輸送体遺伝子の発現量は、体の成長・加齢、体内環境の変化に応答する。成長や摂食活動に関連する体液・電解質の変化あるいは疾患により二次的に引き起こされた体液・電解質異常による尿細管の膜輸送体遺伝子の発現量変化を調べるために、2種類のモデル動物を作製した:1)カリウム経口負荷ラット(新生時期)、2)心筋梗塞ラット。1)腎におけるカリウム排出能の発達を日齢を追って調べた。Wistarラットの場合、負荷された過剰なカリウムは、7日齢で調節性に排出した。また、K+負荷-K+排出曲線を外挿することにより、2日齢で既にK+排出能を獲得していることが推定された。遺伝子レベルでは、ROMK2(管腔膜K+チャネル)とKir7.1(側底膜K+チャネル)は、生後直ちに発現し、ROMK1(管腔膜K+チャネル)は遅れて発現した(鈴木喜郎、未発表)。K+負荷がK+分泌能促進のためにKir7.1発現を誘導するかどうかは、今後の課題である。2)心筋梗塞後心不全ラットモデルを作製するため、ラットを麻酔下で開胸し、心室前部の冠状動脈起死部を結紮した。前下行枝あるいは回旋枝が支配する領域の心筋が壊死し、胸部に取り付けた電極から誘導される心電図波形は梗塞像を示した。また実験終了後に、摘出心の組織標本(H-E染色)から形態学的に梗塞範囲を確認した。回旋枝結紮の場合、心筋表面梗塞を惹起し、全層梗塞は誘発しなかった。前下行枝梗塞の場合、尿中電解質は異常な変化を示したが(梗塞処置後、Na+の急激な排出抑制)、このNa+排出抑制は3-4日で回復した。梗塞後3週間経過観察し、心筋梗塞ラットとSham手術ラット間の臓器重量を比較した。肝臓、腎臓の湿重量は増加しなかったが、肺と心臓の湿重量は梗塞ラットで高く、うっ血性心不全の徴候を示した。心不全後の電解質異常と尿細管膜輸送体遺伝子の発現誘導の変化の証明は、今後の課題として残った。
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