配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
内向き整流Kチャネル(IRK)は主に,中枢神経細胞,心臓,骨格筋などに分布し,静止膜電位の形成と安定化に関与するチャネルとして機能している。マウス・マクロファージからcDNAクローニングされた内向き整流Kチャネル(IRK1)は250個のアミノ酸より成る長いC末端領域を持っている。このIRK1のC末端領域の神経細胞における機能・役割を解析する目的で,IRK1遺伝子をGFP遺伝子と伴にPC12細胞に導入し,同時にNGFを用い神経細胞への分化誘導を行なった。また同様に培養8日目の初代ラット海馬神経細胞へIRK1遺伝子とGFP遺伝子の導入を試みた。導入されたIRK1遺伝子産物をウェスタンブロット法で調べたところ,PC12細胞では発現が確認されたが,培養海馬神経細胞では検出できなかった。また,導入PC12細胞で,その発現の分布様式を免疫組織化学法を用い種々検討を行なったが,発現が弱く,明瞭な結論を得ることができなかった。次いで遺伝子導入の方法をアデノウイルスを用いる方法に変更し,IRK1遺伝子が挿入されたrecombinant adenovirus DNAを作成し,HEK293細胞へトランスフェクトして,ウイルス粒子の調製を行なった。得られたウイルスの力価は約5×10^5 pfu/mLであった。このウイルス粒子を用い,PC12細胞と初代ラット海馬神経細胞に種々のMOIで感染実験を行なったが力価が低く,またウイルス液の毒性が強いため,良好な発現が得られなかった。ウイルス液の毒性除去と力価向上の目的でウイルスの精製を試みたが,精製過程で急速に力価が低下して失活した。ウイルスの低力価と易失活性は挿入されたIRK1遺伝子自体に原因がある可能性が考えられる。
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