研究課題/領域番号 |
11670083
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松井 稔 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (50282611)
|
研究分担者 |
佐々木 宣哉 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (20302614)
高久 和明 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90313121)
武藤 誠 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70281714)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | アセチルコリン / ノックアウトマウス / ムスカリン性受容体 / 副交感神経 |
研究概要 |
ムスカリン性アセチルコリン受容体は、中枢神経系および末梢神経系の両者において、アセチルコリンと結合してシグナルを伝える受容体である。その分布は広範でまた薬理学的な解析から多くの重要な働きが示唆されでいる。本受容体は5種類のサブタイプに分かれ、それぞれ違った遺伝子によりコードされる7回膜貫通型蛋白であることが分かっている。本研究では、これら5種類のそれぞれ欠失させたマウスを作出し、各サブタイプの機能を調べることを目的としている。本研究における平成12年度の実績は以下の通りである。まず、サブタイプ1については、ノックアウトマウスを作出することに成功した。サブタイプ2については、C57BL/6J及びDBA/2Jへの戻し交配を5代以上達成した。サブタイプ3については、詳細な解析を行い、以下のことを解明した。1)副交感神経性の唾液分泌にはM3以外の関与はほとんどない。2)膀胱利尿筋の収縮の95%をM3が担っており、オスでは排尿障害が顕著で、膀胱の拡大が見られる。メスでは排尿障害は軽度で、コリン性神経の排尿機構への関与の度合には性差があることが示唆される。3)これまでの解析では、生殖機能、消化管機能の明らかな障害は検出されていない。さらに、サブタイプ2とサブタイプ3のノックアウトマウスを掛けあわせることにより、両者を欠失したダブルノックアウトマウスを作出することに成功した。現在その表現型の解析を進行中である。サブタイプ4については、C57BL/6J及びDBA/2Jへの戻し交配を8代まで進めた。サブタイプ5については、C57BL/6J及びDBA/2Jへの戻し交配を8代まで進め、各種解析を行った結果、コカインの全身投与に対する反応が異なっているという結果を得ており、脳内のドパミン性神経の活動に異常があることが示唆された。
|