研究課題/領域番号 |
11670099
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
遠藤 實 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50009990)
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研究分担者 |
池本 隆昭 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30275854)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ryanodine受容体 / Ca-induced Ca release / cloficric acid / dantrolene / 光親和性標識 / レティキュロン2C / Caイオン / 興奮収縮関連 / 筋小胞体 / リアノジン受容体 / Ca induced Ca release / ダントロレン / clofibric acid / アデニン化合物 / プロカイン / Ca放出 |
研究概要 |
骨格筋小胞体のCa放出チャネルであるryanodine受容体(RyR)は生理的なモードと細胞質Ca^<2+>濃度の増加により開口するCICRモードの2種類の様式で開口する。その分子的基盤を明らかにするため、2種類の一方のモードだけに作用する薬物を探索した。その結果、(1)clofibric acidが生理的モードと思われる様式でRyRを開口することを見出した。これはそのような作用を持つ物質の最初の例である。(2)2種の開口モードをある程度区別することが分かっているdantrolene(Dan)の種々の誘導体を作成・検討して、GIF-0082が生理的な開口モードを特異的に抑制し、CICR機構は認識しない物質であることを見出した。(3)GIF-0082は、その構造中にヨウ素を含みかつ光親和性標識に応用可能な構造を有しているので、^<125>Iを導入した放射性GIF-0082を作成し、光親和性標識実験を行って、この生理的モードに特異的に作用する物質の結合する蛋白質を検出することを試みた。RyR自体には結合しなかったが、分離筋小胞体に存在する23kDaの蛋白質分子に特異的結合が見られた。この蛋白質を分離、精製しそのアミノ酸配列を調べたところ、マウスおよびヒトで見出されているレティキュロン2-C(RTN2-C)とほぼ一致した。(4)骨格筋細胞の水溶性画分にも[^<125>I]-GIF-0082の特異的結合を示す蛋白質(約45kDa)が存在した。[^<125>I]-GIF0082の23kDa蛋白質への結合は、高濃度のDan (20-50μM)では抑制されるものの、低濃度では抑制されなかったが、45kDa蛋白質への結合は低濃度のDanの存在下で大きく減少した。この45kDa蛋白質は適当な条件下ではRyRと結合することが示された。以上の結果から23kDa蛋白質およびとくに45kDa蛋白質は、生理的Ca^<2+>放出機構において重要な役割を果たしている可能性があると考えられ、さらに検討中である。
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