研究課題/領域番号 |
11670138
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
深見 希代子 東京大学, 医科学研究所, 講師 (40181242)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | イノシトールリン脂質代謝 / PLCδ4 / ノックアウトマウス / 受精 |
研究概要 |
イノシトールリン脂質代謝系は、細胞膜直下に存在する細胞内情報伝達系の一つであるが、核内でのイノシトールリン脂質代謝系の存在も示唆されている。イノシトールリン脂質代謝の要の酵素であるホスフォリパーゼC(PLC)の一つPLCδ4は、血清刺激により、核に発現が誘導され、細胞増殖における核内での機能が示唆される。固体レベルでの生理的機能を解析するため、まずPLCδ4ノックアウトマウスの作成を行った。PLCδ4遺伝子欠損マウス、PLCδ4(-/-)はメンデル率に従い正常に生まれ、生育等wild型PLCδ4(+/+)と比べて差はなかったが、PLCδ4(-/-)同士の交配では、生まれてくる仔の数が、極めて少ないこと、妊娠率も低いことから、PLCδ4遺伝子が生殖に関与する遺伝子であることが判明した。体外受精でも同様な結果が得られたことから、妊娠率の低下は受精時に問題があることが明らかになった。次にPLCδ4は精巣に多く発現が見られるので、精巣の組織切片を作製し、抗PLCδ4抗体による免疫染色を行った所、PLCδ4は精粗細胞、特に精粗細胞の核に存在し、精子の成熟に関与していることが予想された。またPLCδ4(-/-)精子は、卵の透明帯に対して先端反応を起こす割合が著しく低下しており、このことが受精時の卵でのカルシウムの上昇を誘導できず、受精率の低下をもたらすことが確認された。
|