研究課題/領域番号 |
11670148
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
永松 信哉 杏林大学, 医学部, 教授 (80231489)
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研究分担者 |
渡邊 卓 (渡辺 卓) 杏林大学, 医学部, 教授 (00191768)
石田 均 杏林大学, 医学部, 教授 (80212893)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | インスリン / GFP / Fusion / 共焦点レーザー顕微鏡 / エヴァネッセント / 分泌顆粒 / 糖尿病 / fusion / インスリン分泌 / Exocytosis / SNARE / Ca^<2+> |
研究概要 |
前年度まで、研究代表者らは、複数の素過程から構成されているインスリン開口放出機構に関与している蛋白質の発現・機能、更に糖尿病発症における役割について、主に分子生物学的手法を用いて解析してきた。一方、近年急速に発展してきた光学顕微鏡技術と、コンピュータ解析技術とを融合することにより、生きた細胞における分泌顆粒の動態を解析することが可能となってきた。従って、本年度は、リアルタイム共焦点法、及びエヴァネッセント顕微鏡法を、インスリン分泌顆粒の動態解析に応用し、更に、前年度までに蓄積されたdataをもとにして、インスリン分泌顆粒の時局的・空間的動態解析を行い、更には、糖尿病病態における変化についても詳しく解析することとした。 まず、膵β細胞における分泌顆粒の動態解析に必要不可欠なプローブを作製した。すなわち、インスリン分泌顆粒をGFP(Green Fluorescent Protein)で特異的に標識するために、ヒトプレブロインスリンのC末端にGFPが発現する様なcDNAを作製した。実際、このfusion-proteinは、インスリン分泌顆粒に特異的にsortingされることが、IAPP抗体を用いた免疫染色にて確認された。インスリン-GFPを発現させたβ細胞を共焦点レーザー顕微鏡下に置き、高カリウム刺激にて、リアルタイムで分泌顆粒動態を観察したところ、刺激直後から形質膜近傍の顆粒の一過性の減少と、2分後には顆粒の補充が認められ、ELISA法によるインスリン分泌測定結果と一致した。次に形質膜直下でおこっているdocking/fusionを直接観察することを目的とし、エヴァネッセント顕微鏡技術を応用し、β細胞解析用に開発した。その結果、β細胞においても定常状態においては、インスリン分泌顆粒が形質膜にdockingしており、高カリウム刺激にて、一部のdockingしている顆粒の蛍光強度が急激に増大し、直ちに消失するインスリンのexocytosisを直接把える事に成功した。更に、インスリン分泌顆粒の細胞膜との融合を直接検出することを目的として、pH感受性GFP(pHluorin)にインスリンを融合したインスリン-pHluorin発現vectorを作製した。その結果私達は、インスリンの開口放出部位と、分泌顆粒が再回収される部位とは違うことを発見した。
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