研究課題/領域番号 |
11670170
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
味岡 洋一 新潟大学, 医学部, 助教授 (80222610)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 大腸腺腫 / 鋸歯状腺腫 / K-ras / APC / p53 / 金居歯状腺腫 |
研究概要 |
大腸鋸歯状腺腫(SA:serrated adnoma)63例と鋸歯状腺腫内癌(CA/SA:carcinoma in serrated adenoma)10例の遺伝子検索を行った。一部は現在検索継続中である。 1.K-ras coden 12変異 PCR-RFLP法により、SAの4/63(6.3%)にK-ras coden 12の点突然変異が認められた。しかし、それら4病変中、2病変は腺管腺腫を同一病変内に混在するmixed polypであった。一方、CA/SAでは、癌部、腺腫部ともに、K-ras mutationを認めたものはなかった(0/10)。 2.APC遺伝子変異 APC遺伝子変異は、SAの1/27(3.7%)に見られたが、CA/SAでは癌部、腺腫部ともに認められなかった(0/10)。 3.p.53遺伝子変異 抗ヒトp53 monoclonal抗体PAb1801を用いた免疫染色では、SAの2/63(3.2%)、CA/SAの癌部の8/10(80%)に、p53遺伝子異常を示唆する蛋白過剰発現が認められた。これら病変における遺伝子変異の有無については、現在direct sequence法にて検索中である。 4.まとめ APC、K-ras遺伝子変異は、通常型腺腫の発生と生長に関与すると考えられている。しかし、SAではそれら遺伝子変異の関与はほとんどなく、その発生と生長には別の遺伝子異常の経路が存在することが推定された。一方、SAの癌化には、通常型腺腫の癌化と同様に、p53癌抑制遺伝子異常が関与している。
|