研究課題/領域番号 |
11670207
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
清水 則夫 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (30226245)
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研究分担者 |
永田 博史 千葉大学, 医学部, 講師 (20237530)
山本 興太郎 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (40000971)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 進行性鼻壊疽 / リンパ腫 / γδ型Tリンパ球 / 診断 / 細胞培養 / NK細胞 / γδ型Tリンパ腫 / 進行性鼻懐疸 / γδTリンパ球 |
研究概要 |
進行性鼻壊疽(鼻性T/NKリンパ腫)の本態度を解明する目的で、患者病変部の生検組織からリンパ腫細胞を分離培養する試みを行ない、以下の知見を得た。 1.合計10例の患者のリンパ腫細胞を解析した。表面抗原解析とT細胞リセプター遺伝子(TCR)の再構成の有無により評価したところ、NK細胞由来と考えられる症例が7例、γδT細胞由来と考えられる症例が1例、細胞種を確定できない例が2例だった。 2.得られた細胞の染色体異常を検討したところ、NK細胞7例中6例において6番染色体長椀の欠損が存在したが、γδT細胞には異常がなかった。 3.治療で寛解状態に至った患者でも末梢血中のEBV量が高値を示す症例があり、早期再発と関連している可能性がある。4.鼻性T/NKリンパ腫、慢性活動性EBV感染症患者から得た3つのEBV陽性γδT細胞は、すべてTCR遺伝子がVγ9-JγP/Vδ2-Jδ-3領域での再構成していた。 以上の結果から、進行性鼻壊疽の本態は多くの場合NK細胞リンパ腫であるが、γδT細胞が病因細胞となることもあること、およびNK細胞の悪性化には6番染色体長椀の欠損が関与している可能性が示された。その部位には腫瘍抑制遺伝子クラスターがあると予想され、原因となる腫瘍抑制遺伝子の検索を行う必要がある。本研究から、進行性鼻壊疽はEBV陽性リンパ増殖性疾患として治療する事が重要である事が示され、造血幹細胞移植と組み合わた治療により治療成績を向上させることが可能になるだろう。また、得られたEBV陽性γδT細胞がすべて同じTCR遺伝子再構成パターンを示したことから、特定のγδT細胞亜集団とEBVとの関連が明かとなり、T/NK細胞へのEBV感染を研究する上で重要な知見である。
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