研究課題/領域番号 |
11670213
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 隆文 阪大, 医学(系)研究科, 助手 (20303969)
|
研究分担者 |
榎本 隆之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90283754)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | アポトーシス / p53 / トランスジェニックマウス / レンズ腫瘍 / SV40 / CPT-11 / トポイソメラーゼIインヒビター |
研究概要 |
Murine-αA-crystallin promotorによりSV40 T antigensをマウス水晶体上皮に発現させ、扁平上皮癌を発生するαT3トランスジェニックマウスとp53ノックアウトマウスを交配することにより、マウスの内因性p53が野生型(+/+)、ヘテロ欠損型(+/-)、ホモ欠損型(-/-)をそれぞれ有する腫瘍発生マウスモデルを作製した。妊娠16日及び17日目のトランスジェニックマウスにトポイソメラーゼIインヒビターであるCPT-11を400mg/kg及び200mg/kg腹腔内投与し、2日後開腹を施行し胎児を摘出し、仔マウス水晶体腫瘍のHE染色による組織学的解析ならびにTUNEL染色によりアポトーシス誘導の解析を行った。p53野生型水晶体腫瘍に対して400mg/kg投与群は17.5%、200mg/kg投与群は7.8%、生理食塩水投与群は1.8%腫瘍細胞にアポトーシスを誘導した。トポイソメラーゼIインヒビター(CPT-11)は濃度依存性にマウス扁平上皮癌にアポトーシス誘導した。また400mg/kg投与群の水晶体腫瘍を観察するとp53の遺伝子背景が野生型では17.5%、ヘテロ欠損型では6.8%、ホモ欠損型では3.6%の腫瘍細胞にアポトーシス誘導した。CPT-11によって誘導されたアポトーシスは主にp53遺伝子量依存性を示した。しかしながら、p53遺伝子の欠損する扁平上皮癌にも3.6%アポトーシスを誘導した。つまりトポイソメラーゼIインヒビターであるCPT-11は癌抑制遺伝子p53を介してアポトーシスを誘導する経路とp53遺伝子を介さないでアポトーシスを誘導する経路とがあることが明らかとなった。
|