研究課題/領域番号 |
11670238
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
斎藤 奨 山形大学, 医学部, 助教授 (50034004)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | IFN-γR KOマウス / iNOS KOマウス / Plasmodium chabaudi chabaudi AS / 生存率 / parasitemia / 感染防御 / 抗マウス顆粒球モノクロナル抗体 / 好中球枯渇マウス / IFN-γR KO マウス / iNOS KO マウス / 赤血球数 / 抗好中球モノクロナル抗体 / Plasmodium chabaudi / 抗抗中球モノクローナル抗体 / サイトカイン / 一酸化窒素 / 感染防御機構 |
研究概要 |
赤内型感染マラリア原虫の感染防御に対するNO・の役割を解明する目的で、Interferon-γReceptorノックアウトマウス(IFN-γR-/-)およびinducible Nitoric Oxide Synthaseノックアウトマウス(iNOS-/-)にネズミマラリア原虫P.chabaudi chabaudi ASを腹腔内投与し、マウスの生存率、末梢赤血球数、parasitemiaをwild typeマウス(IFN-γR+/+、iNOS+/+)と比較観察した。さらに、抗マウス顆粒球モノクローナル抗体(RB6-8C5)で好中球を枯渇させたそれぞれのマウスについても同様な感染実験を行った。その結果、虫体感染後の赤血球数やparasitemiaの推移には両ノックアウトマウスとも見るべき差は認められなかった。しかし感染マウスの生存率についてはKaplan-Meier法による危険率のP値を求めたところ、以下の結果を得ることが出来た。1)IFN-γR-/-とIFN-γR+/+との間には差はなかったが、好中球を枯渇させた雄マウス間では、IFN-γR+/+がIFN-γR-/-より長生きし、自然治癒するマウスも見られる傾向を示した(P=0.0614)。2)IFN-γR-/-と好中球枯渇IFN-γR-/-マウス間では雌はP=0.0148、雄はP=0.0236で、好中球枯渇IFN-γR-/-マウスが有意に長く生存し、自然治癒するマウスの数も多かった。3)iNOS-/-とiNOS+/+マウスの感染実験ではで好中球枯渇マウスのiNOS-/-とiNOS+/+の雌間(P=0.0298)で有意の差、非枯渇マウスのiNOS-/-とiNOS+/+の雄間(P=0.0570)および雌間(P=0.0956)においてもiNOS+/+マウスが長生きし、自然治癒する傾向を示した。4)iNOSノックアウトマウスにおける好中球枯渇実験系ではいずれも有意の差を認めることができなっかった。以上の結果はNO・は赤血球型のマラリア原虫を直接的に顕著に防御することは出来ないが、IFN-γや好中球が関与する各種サイトカイン、NO・、活性酸素などの可溶性物質がマラリア原虫感染マウスの生存率になんらかの影響を与えているものと考えられた。
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