研究課題/領域番号 |
11670301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
鈴木 隆 静岡県立大学, 薬学部, 助教授 (20240947)
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研究分担者 |
左 一八 静岡県立大学, 薬学部, 助手 (20260226)
鈴木 康夫 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (00046278)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | インフルエンザウイルス / シアル酸 / 宿主域 / スルファチド / ヘマグルチニン / N-アセチルノイラミン酸 / N-グリコリルノイラミン酸 |
研究概要 |
本研究は、ヘマグルチニン(HA)の多様な糖鎖認識機構を分子レベルで解明することにより、インフルエンザウイルスの感染増殖や異種動物間でのウイルスの伝播におけるヘマグルチニン(HA)の役割を明らかにすることを目的とした。本研究により1)1968年から1979年までのH3型ヒトインフルエンザA型ウイルス株は、非還元末端にN-アセチルノイラミン酸(Neu5Ac)だけでなくN-グリコリルノイラミン酸(Neu5Gc)をα2,6結合した糖鎖にも高い結合性を示すことが判明した。2)ウマ気管支上皮細胞はNeu5Gc 2,3Gal-構造を糖鎖非還元末端に有し、全シアル酸の90%以上がNeu5Gcであることを見出した。さらに、ヒトウイルス株由来のHA遺伝子をウマHA遺伝子の代わりに含有する遺伝子交雑株を用いてウマへの感染増殖性を比較した結果、HAがNeu5Gc 2,3Gal-構造に高い結合性を有することが、ウマインフルエンザウィルスの感染性を規定する重要な要因であることを明らかにした。3)Neu5Gc 2,3Gal-構造に高い結合性を有するHA遺伝子交雑株のみが、カモ由来ウイルス株と同様にカモ腸管で増殖することを明らかにした。さらに糖鎖抗体を用いた免疫組織染色法によりHAがNeu5Gc 2,3Gal-構造に高い結合性を有することが、カモへの感染増殖において重要であることを明らかにした。4)スルファチドは、HAのシアロ糖鎖結合部位もしくはその近傍に結合していることを明らかにした。
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