研究課題/領域番号 |
11670319
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小杉 厚 大阪大学, 医学部, 助教授 (90186685)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | T細胞 / TCRシグナル伝達 / Lipid Raft / GEM / SHP-1 / 凝集 / LAT / FRAP / Lipid、Raft / GFP / フォスファターゼ |
研究概要 |
TCRシグナル伝達における脂質マイクロドメイン(GEMあるいはLipid Raft)の役割を解析した。TCRからの初期シグナルがRaftにおいてどのように制御されているのか、またTCR刺激後Raftはどのように変化するのか、に関して以下の点を明らかにした。 (1)TCRシグナル伝達に抑制的に働くことが知られているフォスファターゼ・SHP-1を選択的にRaftに集積させ、これによってTCRシグナル伝達が影響を受けるかどうかを検討した。その結果、活性型SHP-1をRaftへ集積させるとRaftにて進行するLATのリン酸化反応や機能がが抑制され、最終的にTCRシグナル伝達が抑制されることが判明した。 (2)Raftに局在することが知られているアダプター分子・LATのC末端にGFPをつないだ融合遺伝子を構築し、この融合分子を恒常的に発現するJurkat細胞由来のtransfectantを樹立した。このtransfectantと抗CD3抗体を吸着させた抗CD3ビーズとを反応させると、ビーズ周囲にRaftが凝集する結果としてLAT/GFPの斑点(パッチ)が形成される。このパッチはRaftのマーカーであるCTx-Bにも反応し、またパッチ形成は抗CD3ビーズ刺激に特異的であった。従って、TCR刺激後T細胞膜においてRaftが凝集し、光学顕微鏡で検出可能なパッチがTCR刺激部位に認められるようになることが示された。この実験系を用いて、TCR刺激後のRaftの動的変化を、FRAP法にて解析した。その結果、パッチ内に局在するLAT分子は他の細胞膜に存在するものよりも可動性が少なく、一旦パッチが形成されるとそこに局在する分子は比較的安定してその部位に留まっていることが明らかとなった。
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