研究課題/領域番号 |
11670332
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
竹森 利忠 国立感染症研究所, 免疫部, 部長 (60114295)
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研究分担者 |
田村 慎一 国立感染症研究所, 感染病理部, 室長 (20100084)
高橋 宜聖 国立感染症研究所, 免疫部, 研究員 (60311403)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | NALT / 粘膜免疫 / 体細胞変異 / クラス変換 / 記憶B細胞 / IgA抗体 / 免疫記憶 / 抗原親和性 / IgA / 胚中心 / 高親和性抗体 / 胚中心B細胞 / IgG抗体 |
研究概要 |
粘膜附属リンパ組織では、IgA抗体が多量に産生され、病原体の感染防御に重要な役割りを果たす。粘膜免疫系でのIgA優位の産生は、粘膜免疫組織環境下でIgMからIgAへの優位な変換が誘導される事が原因となることが推察されている。我々は粘膜免疫系におけるB細胞の反応を明らかにする目的で、NP-CGとコレラトキシンをネズミ鼻腔両側に投与し、投与後、鼻咽頭免疫組織(Nasal-associated lymphoid tissue : NALT)で活性化される胚中心B細胞と記憶B細胞の性状を解析するとともに、精製純化した細胞が発現するH鎖Ig遺伝子の構造と蓄積する体細胞変異のパターンを解析した。この結果、免疫後NALTでは、IgGとIgAの陽性胚中心B細胞が認められるが、IgG胚中心B細胞がIgA陽性胚中心B細胞と比較し優位となることを明らかにした。また増殖の過程で、両細胞集団のH鎖Ig遺伝子に高親和性を促す体細胞変異が蓄積され、高親和性B細胞が選択されることを明らかにした。しかし、NALT附属リンパ節である後頸部リンパ節(PCLN)に免疫後出現する記憶B細胞集団では高親和性IgA細胞が優位であり、高親和性IgG陽性細胞はほとんどみとめられなかった。同様に、NALT一次刺激後の二次刺激において産生される高親和性抗体において、IgAサブクラスが優位であることが示唆された。これらの結果は、NALTにおいて一旦選択されたIgGとIgAの陽性胚中心B細胞から、IgA陽性の高親和性記憶B細胞を優位に選択する機構があることを示唆した。
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