研究課題/領域番号 |
11670346
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
大森 昭子 熊本大学, 医学部, 助手 (60040193)
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研究分担者 |
原田 幸一 熊本大学, 医学部, 講師 (00094029)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 赤血球遊離プロトポルフィリン(FEP) / 鉛中毒 / 性差 / 性ホルモン / 鉄欠乏性貧血 / 動物実験 / FEP / 貧血指標 |
研究概要 |
鉛曝露指標赤血球遊離プロトポルフィリン(FEP)値の性差(女性>男性)の原因究明のために、平成11〜13年度はポルフィリン代謝が人に類似するといわれるウサギを用い、対照群および鉛投与群に対する女性ホルモンEstoradiol(以下Estと略す)のポルフィリン代謝への影響等を検討した。平成11〜13年の同時期(7〜11月)に同方法で実施したのでまとめて述べる。雄の日本白色種家兎(体重3Kg)26匹を2週間予備飼育の後、4群【I群;対照(6匹)、II群;Est投与(6匹)、III群;鉛投与(6匹)、IV群;Est+鉛投与(8匹)】に分け、去勢手術を施した。手術の2〜3週(回復期)後に、Est投与(Est10mg/ml注射液、3mgEst/kg・BW/回、週1×10回、筋注)、その2週後に鉛投与(0.732%酢酸鉛・5%ブドウ糖溶液、1.2mgPb/kg・BW/回、週1×8回、耳静注)を開始し、手術前、Est投与開始前、その後隔週毎10週目までの合計7回採血および採尿を、実験終了後に肝臓、骨髄を採取し、各指標を測定法に従って測定した。その結果、今回の実験方法では、鉛の投与によりPbBの増加と共にFEP値の上昇とALADの低下が見られたが、EstによるFEP値の上昇は見られず、Est+鉛による相乗効果も見られなかった。但し、血液・骨髄・肝において、EstによるALA-Dの活性増加が認められたこと、血清鉄が実験終期にII〜IV群で低下したこと、Ht値とHb値がEstにより低下し、鉛+Estによる相乗作用の傾向も見られたこと等から、更にEstと鉛の投与量・投与方法や投与期間等を工夫した慢性曝露実験の検討が必要と考える。また今回の結果から、特に骨髄及び肝のALA-S活性測定が必要であったと考える。一方、尿中試料に関してはまだ結果が出ていないが、本実験ではGOT・GPT値がEstにより上昇し、鉛+Estの相乗作用の傾向も見られたため、肝性ポルフィリンの面からの検討も必要だと考えられる。なお、Est以外の性ホルモンの影響、去勢雌家兎での同実験の検討などの課題も残っている。
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